遠すぎた橋
A Bridge Too Far

製作国 イギリス
製作年 1977年
公開年 1977年
時間 174分

時代背景 WW2


製作会社 レヴィン・プロ
監督 リチャード・アッテンボロー
原作 コーネリアス・ライアン
脚本 ウィリアム・ゴールドマン
撮影 フェフリー・アンスワース
音楽 ジョン・アディスン
出演 ロバート・レッドフォード
ジーン・ハックマン
ジェームズ・カーン
ショーン・コネリー
ライアン・オニール
ダーク・ボガード
エリオット・グールド
マイケル・ケイン
ハーディー・クルーガー
マクシミリアン・シェル
アンソニー・ホプキンス
エドワード・フォックス
ローレンス・オリヴィエ
リブ・ウルマン

[概要]
オランダのアーンエム付近においてくりひろげられた「マーケット・ガーデン作戦」の激戦を描く。

[映画賞]

[ソフト化]
ビデオ・LD・DVD

[Goods]
チラシ

 4,179円
遠すぎた橋 特別編 [再販]
豪華アウターケース付き
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FOX
(2004/08/06)

 3,980円
遠すぎた橋 特別編 [再販]
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遠すぎた橋 [再販]
[スーパー・プライス・シリーズ](2001/8/18生産分まで)
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遠すぎた橋

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(2000/12/01)

 102,900円
戦争クラシック・コレクション32
「空軍大戦略 アルティメット・エディション」「地獄の戦場」「ならず者部隊」「白い砂」「633爆撃隊」「遙かなる戦場」 「鮮血の情報(未)」「英空軍のアメリカ人(未)」「トリポリ魂〜海兵隊よ永遠なれ〜(未)」「ガダルカナル・ダイアリー(未)」「ミッドウェイ囮作戦(未)」 「遠すぎた橋 特別編」「パットン大戦車軍団 特別編」「あの日あのとき」「眼下の敵」「砂漠の鬼将軍」「砂漠の鼠」「頭上の敵機」「脱走特急」 「ビスマルク号を撃沈せよ!」「ブルー・マックス」「砲艦サンパブロ」「若き獅子たち」「巨大なる戦場」「戦争の犬たち」「大列車作戦」「深く静かに潜航せよ」 「マッケンジー脱出作戦」「レマゲン鉄橋」「大脱走 製作40周年特別記念版」「史上最大の作戦 アルティメット・エディション」「トラ トラ トラ!」
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FOX
(2004/08/06)

 2,427円
遠すぎた橋

ジョン・アディスン
日本コロンビア

遥かなる橋(上) 602円
著者:コーネリアス・ライアン
翻訳:八木 勇
早川書房(ハヤカワ文庫NF)

遥かなる橋(下) 621円
著者:コーネリアス・ライアン
翻訳:八木 勇
早川書房(ハヤカワ文庫NF)

遥かなる橋(上)史上最大の空挺作戦 1,200円
著者:コーネリアス・ライアン
翻訳:八木 勇
早川書房(Hayakawa nonfiction)

遥かなる橋(下)史上最大の空挺作戦 1,200円
著者:コーネリアス・ライアン
翻訳:八木 勇
早川書房(Hayakawa nonfiction)




レビュー人数
14人
平均点
7.6点
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バロン エレファント
9点
基本的に史実重視の映画が好きな私は、この作品など9点をつけてしまいます。
大戦に、勝った、勝ったの連合軍の高級将校たちも、しょせん軍事官僚、軍の大勢に身をまかせ、おかげで何万の兵が死傷していたのですね。
これまで、帝國陸海軍の軍事官僚のおかした愚は、書物で何度も読みましたが、英軍、米軍とて同じ事、考えさせられます。
ヨーロッパの美しい風景の中で、もの心ついた時には独軍占領下で育ったであろう12〜13歳のパルチザンの少年。彼の死とそれを見なければならなかった父親。
もしこれが私であったなら・・・
あえて難を言わせていただくと、最終的に連合軍が撤退に追い込まれた時点での状況を軍事的な地図等映してもらわないと、良くわかりませんでした。

祥優
9点
大スター達が一杯出ている映画なんですけど、全員揃って出てくる訳じゃないんですよね。「史上最大の作戦」では軽機関銃手だったショーン・コネリー様が 随分と出世されましたよね。この映画って 何故か軍服を連想しちゃう みんな軍服が似合っていて、かっこ良かった。たくさんM4が出てきて、喜んだんですけど、あれってハリボテだったのですかあ 全然判んなかった。あんまり「大戦史」に出てこない、反攻後の連合軍の失敗の作戦なんですけど、これって成功してたらドイツの分割なんて起こらなかったのかな?ただ・・ちょっと映画だけじゃ作戦の中身が良く分かんなかったです。場面があちこち飛んじゃうし・・まあ 私の知識の無さなんでしょうけどあの レッドフォードの、渡河作戦はすごかった 空挺兵って何でもやるんだ。 それと、やっぱり降下のシーンは圧巻でしたよね「アーンエム」と その前の渡河戦と 最初の戦車対ドイツ砲兵 以外は
あんまり印象にのこる戦闘シーンが無かったような・・けれども、「戦史」だし、その重みが判るような作品だったと思います軍服の兵隊がたくさん出てくる映画って やっぱり違いますよね。

えとえと 減点の対象は・・あんまり無いんだけど、戦車対砲兵のシーンで いつのまにかM4以外の戦車の残骸がたくさん出てきたんで「おや」と思ったので・・でもあんまり 無いなああ あの音楽は好きです それと もういっこ好きなのは 葉巻を咥えたエリオット・グールドだな

Densuke
9点
非常にスケールが大きい戦争映画だ。
正にオールスター共演と呼ぶにふさわしい出演者の顔ぶれ。

ノルマンディ上陸作戦の約3ヶ月後に実施されたこの大作戦はイギリス軍のモントゴメリー将軍が発案し成功すれば1944年のクリスマスまでには戦争を終わらせる事が出来るという物だった。しかし、オランダのフランス国境からドイツ国境まで南北に縦断する1本の道路、約80キロを、間にある幾つかの橋を軽装備の空挺部隊が保持する間に地上部隊が駆け抜けるというダイナミックな作戦は空、陸どの部分がミスを犯しても作戦全体が崩壊するというきわめてもろい物でもあった。
とにかくスピードの維持が重要なファクターであったこの作戦はモントゴメリー将軍には最も似合わない、むしろ米軍のパットン将軍に最適な作戦だと思う。

ノルマンディ上陸作戦以上の物量を投入して実施された大作戦だが華々しい結果を出せなかったためにあまり一般に知られてはいない。
私が高校生の頃に日本で公開されたがマーケット・ガーデン作戦の事はこの映画で始めて知った。
とにかく、完全な失敗ではないが局所とはいえ連合軍が敗北した作戦を大金を投じて(当時で確か90億円だった)、かなり史実に忠実に描いた事は高く評価できる。 元々無茶な作戦を無理強いした事もはっきり描かれている。
(ノルマンディ上陸以後、地上部隊の進撃が早すぎて空挺部隊を投入する作戦が16回に渡ってキャンセルされ続けた。 アイゼンハワー将軍はどうしても空挺部隊を投入するに値する作戦が欲しかった。
なぜならエリート部隊である空挺隊員がイギリスで無為にときを過ごしていたけれどもエリート部隊であるがゆえ、どうでもいいような作戦には使いたくなかった。)
他にもドイツ軍のモーデル将軍が連合軍のパラシュート降下を聞いて司令部から逃げ出した事、墜落したグライダーから作戦資料がドイツ軍の手に落ちた事、使い物にならなかった小型無線機の件など実際の話をうまく取り込んでいる。 やはり、しっかりした原作(コーネリアス・ライアン著、「遠すぎた橋」)があるためだろう。
ロケーションは実際にオランダで行われ、アーンエム以外は全て実際と同じ場所で行われたという。
だからアーンエムの橋は違う橋なのだが、当時の写真と比べても見分けが付かないくらいそっくりだ。

3時間と言う長い上映時間にうまくエピソードを埋め込みスター俳優達を適所に配置してそれぞれ見せ場を作る。
さすがアッテンボロー監督。 実に巧みな演出が冴えている。 アッテンボローと言うと元は俳優で大脱走のBig X役やスティーブ・マックィーン主演の砲艦サンパブロへの出演が印象に残っているが大作をそつなくまとめる映画監督としてもなかなかの力量だ。
お約束のお涙頂戴的シーンももちろん入っている。
ただし作戦の規模が大きく、登場人物も多いので予備知識無しに見ると混乱してしまう可能性が高い。
そうなるとただ無闇に金をかけた大味な映画と言う印象しか残らない。
この映画はしっかりお勉強して、繰り返して観る事によってその真価を発揮するような気がする(経験者談)。

全体的にはっきりした色調で興味深いシーンが多いのだが特に作戦開始の描写が印象に残る。
空挺隊員を運ぶC-47輸送機が飛行場から離陸するシーン。
グライダーを牽引するロープがバックに流れる音楽に合わせてするすると伸びて行く。
空を埋め尽くす輸送機から次々にパラシュートが開く。 ものすごいスケールだ。
地上では前進命令を待つシャーマン戦車の縦列。 よくこれだけの台数を集められたと感心する。
ドイツ軍の戦車は確か当時の西ドイツの戦車を利用していたと思うが大きさ、角張った容姿などシャーマンとは対照的でドイツ軍戦車の雰囲気はよく出ていた。
アーンエムの美しい町並みが戦闘で破壊されて廃虚と化していく描写もよく出来ている。他にはイギリス兵とアメリカ兵の描写、全く対照的だ。 またドイツ側の描写は偏見なく公平に描かれていると思う。

hidetomo
9点
実は現在オランダに住んでまして、アーネム周辺やナイメーヘン詣でを何度かしました。そのため大変思い入れがあり、ついつい点数が甘くなってしまいます。
純粋に映画として見ると、まとまりが悪く散漫な印象を受けます。
多くの方が指摘されているように、やたら登場人物も多いし、いつ、どこで、何が起こっているのかわかりにくいため、予備知識なしに観たら混乱すること間違いなしでしょう。少なくとも、字幕で9月何日のエピソードと明示するなりすれば多少違ったでしょうに。
原作と比べ、退却するドイツ軍の大混乱ぶりの描写が少し弱いのも不満です。
とはいうものの、近衛師団の延々と続く戦車の列や、砲兵の弾幕、空一面に咲くパラシュートなど、連合軍の物量の描写は見事です。
アイントホ−フェン解放の場面で、名物のストリートオルガンが演奏されてたり、歓喜した人々が路上を埋め尽くして、リボンやら帽子やらオレンジのもの(オレンジはオランダの国民色!です)を身につけて歌ってるシーンを見ると、自分はオランダ人でもないのになぜかうれしくなります。
映画の内容とは関係ないですが、北米版DVDの画質が大変悪いのは残念です。

Tackmix
9点
実は公開当時の私は小学校の3年だった(と思う)ので、戦史などは詳しくなくどんな作戦であったかは見ただけでは理解できませんでした。
しかし、物量による圧倒は凄まじい物があり、他の映画を見るときに拍子抜けするようになったのは不幸だったかも知れません。(笑)
この映画に出会ってから、サントラを買うようになり、原作を読むようになりプラモデルに塗装をするようになるのです。(爆)

この映画では、結果的には「敗北」を書いているわけですが、その音楽は軽快なマーチです。しかし、エンディングにこのマーチを聴かされたときには、その意味が変わってくるわけです。軽快であるが故に虚しく、そして止めることの出来ない過去が浮き彫りになります。最近発売されたCDには、当時の予告編が収録されているのですが、もう誰に求められない大作戦というのがよく表現されています。

話が前後しますが、実際に舞台が5つの橋と師団司令部など分かれているのですから、1回見ただけで内容が判るはずはないと思います。アッテンボローはそれを承知の上で、派手な戦闘シーンを見せつけ、無意味な戦争の結末を作り上げようとしたのではないかと思います。2度目には、この作戦の失敗が小さな予感の見過ごしから、止められない運命の渦によって大きな負の力となっていく様がよく書かれていると思うのです。
例えば、イギリス空軍のアーカート師団長に着陸地点を説明する場面、「このあたり」と指す位置は、地図から大きく離れた「壁」です。ソサボフスキー少将が「私は頭がいいから少数派である」と皮肉るあたり。クリスタルが違うと通信班が悩んでいるシーン。などなど・・・
しかし、この不安にホンの少し希望を持たせるシーンが、最後まで期待を引っ張ります。例えば、モーデルが橋を爆破しないと言い張るあたり、作戦計画書を無視するあたり。。。
こういった、コントラストを何度も見せつけて引っ張っていると思われます。

最後になりますが、私は96年にこの舞台を見に行ってきました。と、言うよりも、新婚旅行のモナコの帰りに無理矢理寄ったのですが・・(^^;

第4の橋ナイメーヘンは、思ったよりも大きな橋でした。流れの急なワール河は映像以上に幅広く、決死の渡河作戦が行われた。。。とういうよりも、自殺行為に近い場所かも知れません。
アーンエムとして撮影された橋は、アーンエムより北に位置するディペンターという田舎町にあるウィルヘルミナ橋です。これは、駅よりすぐにありまして、たぶんホロックス中将の司令部として撮影された場所はここだと思います。アーンエム橋は、現在ジョン・フロスト橋と名前が付いていますが、第1空挺師団の旗が掲げてあり、イギリスの25ポンド砲も展示してあります。そして、近くの教会が資料館のようになっているのですが、その展望台から橋が一望できます。そこでの一こま・・・

観光客など殆ど来ないアーンエム。オランダといえば、水車とチューリップでしょうから。そこに、一人の日本人観光客が来たわけです。オランダ人の英語は、日本人である私にも結構判りやすかったのですが、不思議そうに思ったらしく「なぜ、こんなところに来たんだ?」と長身の初老の紳士が聞いてきました。
私は、20年以上も前に見た映画によって、一生に一度は来てみたかったのだと説明しました。その紳士は大変に感動してくれて、教会の最上部に入ることを勧めてくれました。(この教会はエレベーター付きですから、結構高い部分になるのですが・・・)とても良いアングルになるはずだから、ぜひ写真を撮れと言います。そして、帰りに下りのエレベーターに乗ったその紳士が言いました。
「どうだった?橋は遠すぎたかい?」
( 確か Can you see a bridge too far ? )
私は、感動でエレベーターが下に着くまで握手していました。

ジェイ
8点
ストーリー:2/4点、映像:3/3点、戦闘シーンのリアルさ:3/3点

評価は8点で、これまでの3作品のうちの最低ですが、僕は「遠すぎた橋」が大好きです。理由は、採点が示す通りで、映像の見事さと、戦闘シーンの重厚なリアリズムです。特に、戦車隊が進攻を始める前の、森の中に隠れているドイツ軍に大砲で一斉射撃を加えるシーンは凄い。敵弾がそこら中で炸裂し、仲間が次々と吹っ飛んでゆくのに、じっとこらえて反撃のチャンスを待つシーンは、SPRと出会う前の僕にとって、戦慄を感じさせる強烈なものでした。また、砲撃が終わって、いよいよ進撃を開始する戦車のキャタピラと転輪の起動を、超望遠で捉えたショットは、ミリタリー・ファンの僕にとってはこたえられないものでした。落下傘降下のシーンもかつて無いほどリアルだし、アーンエムの、あの、「遠すぎた橋」をめぐる戦いも素晴らしいです。

キャストも錚々たるもので、僕の大好きな俳優達が次々と登場し、迫真の演技を見せてくれるので、目が離せません。(特に、エドワード・フォックス、マイケル・ケイン、ダーク・ボガート、ショーン・コネリーは、僕の贔屓の俳優達で、彼等が出ている映画は、殆ど全部好きです。)唯一、最低の演技を見せるのは、「名優」ローレンス・オリビエでしょう。オーバー・アクティングの典型みたいなもので、隣のスタジオで別の映画に出演していたのが、間違ってこちらにも出てきて居座ってしまったような、巨大な違和感を終始漂わせ続けます。僕の場合、「ストーリー」の4点には、俳優の演技も入っていますが、採点を2点減点したうちの1点は、オリビエが一人で差っ引いてしまったようなものです。

原作者のコーネリアス・ライアンの視点は、歴史全体のスケールからアプローチする巨視的なもので、やはり彼が書いた「史上最大の作戦」と同じですが、その良さを描き損ねて、マーケット・ガーデン作戦と同様の失敗を冒してしまったのは、監督のリチャード・アッテンボローの責任だと思います。まるで、映画を作っていることを忘れて、原作の要約を「執筆」してダイジェスト版を作るようなアプローチに終始した結果、ここでも、オリビエと一緒に、もう1点の減点を「達成」することになってしまいました。僕はかねがね、「熱くてクールな」戦争映画が好きだと言っていますが、アッテン・ボローの演出は、戦闘シーン以外の面で、「情熱」に欠ける欠点があったと思います。このため、戦争の不条理という、原作の持つ大きなメッセージを充分に伝えられないという結果に終わったのは残念なことです。

しかし、「遠すぎた橋」は、最終的に、映像と戦闘シーンの仕上がりの良さと、そこに込められた充分に熱い思い入れとによって救済され、全体としては質の高い、立派な戦争映画になっています。戦争映画ファンにとっては、やはり必見の作品でしょう。

UKE
8点
 さまざまな意味で、スケールの大きな作品だった。上映時間も決して短くはないし、登場する役者も優名な者ばかりだし、セットや爆薬の量も半端ではなかった。戦車や、装甲車両にも、なかなか気を使った跡が見られて、当時の雰囲気が出ていたように思う。
 連合軍にとって、成功とは呼べない(もしくは部分的には大失敗)であるマーケット・ガーデン作品を、連合国側の視点から90億円もかけて描いた、ということに私は感動してしまった。(ビデオの裏に"90億のロケ費"とかかれていたが、今ならいったいどれぐらいの額になるのだろう?)しかも、終始米軍と英軍のすれ違いが、しっかりと強調されていたところも、公平で興味深かった。ドイツの将軍の、"パットンじゃなくてモントゴメリーが将軍で助かった"というシーンがあったが、その科白のままに、まずい攻め方をしておきながら、最後には"橋が遠すぎたのさ"の一言で済ませてしまうモントゴメリーのダメ将軍がしっかりと描かれていたあたりにも、なんか、元連合国の製作陣の謙虚な態度が伺えてよかった。
 映画はわずか三・四日の作戦を主題にしたものながら、設定やシーンの切り替えがあまりにも多く、あまりスピィーディーな印象がない。また、マーケット・ガーデン作戦自体が、史実でも、"成功とは呼べない"進撃であったただけに、映像化された「遠すぎた橋」も、いったいどちらが勝者なのか判らず、連合軍/独軍、両者痛み分けのような、はっきりとしないエンディングになっていた。だが、逆に言えば、見所がまんべんなく随所にちりばめらていて、飽きが来ない作りでもあった。M4戦車とドイツ軍陣地との打ち合いや、ボートでの渡河シーンや、アーンエムでの市街戦等、ちょっとした映画だったら、それだけでクライマックスとして取り上げられてもおかしくないところが、さりげなく脇に廻されているところは流石。最大の見せ場の、空挺舞台の降下シーンも、圧倒的な輸送機の使用量で、今見ても迫力を感じることが出来る。
 「遠すぎた橋」の見所の多さは、ともすれば冗長・散漫と受け取られかねないようにも思える。だが、最終部に見せ場を集中する事を排し、判りやすい結末を避けたことによって、マーケット・ガーデン作戦の後もしばらく戦争は続くのだ、という虚無感がしっかりと残る仕上がりになっていたように思う。確かに長くストーリも判り辛いが、最後まで一気に見とおす価値がある、良質な戦争映画であると感じた。

Unteroffizier
7点
ちまたでは「90億円かけた失敗作」「ストーリーが混乱している」などこの映画に対する評価はあまり高くないようですが、私は結構好きです。ドイツ軍車両が無様だとか、服装がおかしいとか、張りぼて戦車ばかりだとかいうところはあります。この部分は私にとってもマイナス点です。史実を知らないと全体像がわかりにくいというのも確かで、これもマイナス点ですが、この欠点はC・ライアンの原作にもいえることです。それよりもThe Longest dayが原作に忠実に淡々と場面を再現しているのに対し、A Bridge too farが「責任(または無責任)」をキーワードに映画を作っていることを評価します。この映画を見ていると今の日本社会(国家レベルにおいても、自分の身の回りに置いても)を象徴しているような気がします。映画の中でブラウニング中将が、アルンヘム周辺に戦車が写っている写真を持ってきたフラー少佐に対して「君はたった3枚の写真でこの大作戦を中止しろというのか」と怒鳴りつけるシーンがあります。将軍にとって作戦を成功させて自分への評価をあげることが重要であり、仮に目標に独機甲部隊がいたときの兵士の運命など眼中にありません。こういう類の人間にとって情報とは、自分にとって都合のいい情報こそが、いい情報であり、都合の悪い情報は、例えそれが真実であっても黙殺しようとします。これって厚生省エイズ血液製剤事件そのままでしょう。さらに英第1空挺師団の通信部隊の将校たちが出撃前オランダの環境では無線機に不安があることを口にするシーンがあります。このとき彼らは「問題を起こしたくない」と上官に報告ぜずに出撃、彼らの不安は的中し無線連絡はできなくなります。こんな状況は皆さん周りにもひとつや二つあるでしょう?とどのつまりは、90%成功したという上層部の玉虫色の評価、この大失敗にだれも責任をとらず、臭いものに蓋的な終わらせかたをし、代償は下っ端の兵士たちがその命を持って負わせられる。こういった状況がどうしても今の日本とダブってしまいます。(もちろんこういった状況は国籍に関係せず共通の問題なんでしょうけど)上官の無責任ぶりを際立たせるためか、何人かの英雄(クック少佐(R・レッドフォード)やドーハン軍曹(J・カーン)など)が登場します。ただ、登場の仕方があまりにも唐突で、ストーリーから浮いているのが残念です。特にレッドフォードは顔見せ的な印象があります。原作がマーケットガーデン作戦のエピソード集なので、映画もそうなってしますのは仕方がないのかもしれませんが、1本の映画としてみた場合焦点が定まらない印象を受けてしまいます。史実を知っている私がそうなのだから、普通の人は全体像がつかめないでしょう。ちなみに私が中学生の時TVで放映されましたが、翌日友達同士「あの映画はドイツ軍が勝ったのか」と確認しあっていました。というわけですごくいい部分があるのですが、、無視できない欠点もあるので優にはできません。ただ好きな作品であり、可というのもかわいそうなので、良(100点満点中70点)といたします。

STEINER
7点
あのスケール・音楽・そして連合軍の失敗と、ドイツ贔屓の私から見ると大好きな映画ではあります、が、映画としては、散漫に終わってしまった感じがあり残念です。
まるでモントゴメリーが監督した作戦そのものの様で「モンティパイソン」のスタッフが作ったのかと思えてしまいます(笑)。しかし、全体の映像の美しさ、細かい描写に見られるエピソード等、見るべきポイントも少なくなく、良い部分だけ再編集すると、きっと好みの映画が数本出来そうです。ドイツ軍の軍装や車両も、あの数を考えると雰囲気だけはある程度納得の行く線まで努力していますし、連合軍首脳部が政治的判断のミスでかくも沢山の犠牲者を出した無能ぶりも良く描かれていて素敵です。歴史に「もしも」は無いと言いますが、もし、同時期にあの物資をパットンに与えていたら、クリスマスにはベルリンは米軍に占領されていたかもしれません。オット脱線してしまいました(笑)。暇があったら自分なりの編集をすると良い映画のベスト3には入る映画です。

赤男爵
7点
空挺部隊による橋梁確保のマーケット作戦。機甲部隊が確保した橋を渡って侵攻するガーデン作戦。C47が大挙して離陸、編隊から続々と華開く落下傘!ヒコーキ映画ファンとしては最高に胸躍る場面。特殊撮影効果のせいか場面がぼんやりしているが、カメラは前下方から、次に下から、そして横からと別角度から撮影することで立体感がよく出ていた。そのほかにもホンモノの当時の戦闘車両や対戦車砲、飛行機を登場させる努力は買う。だがレプリカはレオパルドは別としてもすべてオドロオドロしたゲテモノ車両のオンパレード。ミニチュアを使った方がずっとよかったのでは?
この映画で最大の問題点は作戦全体が4つの橋にわたるため地理的位置関係と時間的推移がつかみにくいということ。ただしコーネリアス・ライアンの原作を地図と首っ引きで読んでも同じく分かりにくい、ということは元々映画化は難しかったということか。加えて登場人物が独英米ポと多岐にわたるために人物描写は百花繚乱で焦点が定まらない。(ギャラが一番高かったのはRレッドフォードだというのはクビをかしげる。)結果的に勝ったドイツ側も含めて全員やることやセリフに空虚な滑稽さが漂う。極めつけは「90%は成功した、だがあの橋はチョット遠すぎた。」こんな事実無視の評価、無責任な言い逃れが吐けるのは、ブラウニングはモントゴメリーに重用され、モントゴメリーは国王陛下の覚えめでたく、そして国王陛下は国民に親しく愛されているから。つまり、幾らたくさん兵士が死んだって回りまわって国民のバックアップがあるから。これがイギリス人の得意なユーモアなのだろうか。
1940年にドイツ軍がフランスに侵攻した電撃戦の際にも地上部隊は最前線からルクセンブルクを通ってはるかドイツ国内まで連なっていたというからガーデン作戦と同じ危うさがあった。こちらは前線部隊の勇猛果敢な敵陣突破で作戦は成功したが、ガーデン作戦の方は恐れていた渋滞を引き起こし、最前線に空挺部隊が取り残されて失敗に終わった。この相違は、かたや守るフランス軍があまりにも弱体であったのに対して、連合軍に対峙したドイツ軍が屈強であったことに尽きる。しかし映画では連合軍側の指導部が状況把握に努力しないことに原因があると捕らえている。大失敗の一原因を内部告発して描いたところを評価し、オマケしても総合点7点が妥当なところ。

08/15
6.5点
残念ながら作戦の三次元的関連が良く説明されず(劇場公開時は説明用のチラシが配られた)、連合軍が快調に勝利して進撃しているのに、何の弾みか突然劣勢になって負けてしまうという不思議な映画という印象が残っています。私のように事前知識があってもこの始末。もう少しうまく語るのが脚本/演出というものと思います。
それと、やはり英米系映画であることが感じられました。連合軍側はダーク・ボガード、エドワード・フォックス以下多彩な役者が出てきて生き生きと演技していますが、マクシミリアン・シェル始めヴォルフガンク・プライスもハーディ・クリューガーもドイツ側の俳優は演技を云々する以前の扱いだったと思います。
マクシミリアン・シェルの軍服のカラーはちゃんとしまらないのか。

で、印象に残るシーン。いくつかありますが、私の最も気に入ったのはパウル・グレープナーSS大尉が橋の威力偵察に向かうシーンです。乗車した大尉が右手を上に上げ、前に振り下ろす。”決まった!”という感じでした。映画館で近くに座っていた人が思わず「前へ!」と言いました。きっと旧軍人だったと思います。

度無
6点
マーケットガーデン作戦(立体的かつ点と線の侵攻作戦)の全貌を1度に表現するのは難しく、また、あまりに多くのスター俳優を各ポイントに配備したため、見せ場の印象が薄れてしまったと思います。

とは言え、連合軍の物量の再現はなんとか成功していると思われるし、装備、車輌の再現は結構頑張っていたように記憶します。(さすが90億!)

現在、記憶に残るのは、迫り来る弾幕(どきどき)、橋を1人でキョロキョロ、赤い悪魔さん奮闘記!、飛行機いっぱい、落下傘もいっぱい、おまけに戦車もいっぱいだ!という情けない記憶しかありません。

ハウプマン
6点
 あえて、連合軍側の失敗作戦にスポットを当てた点は高く評価したい。ただ、何を訴えたいのか、今ひとつ力不足なのは残念である。戦功を焦るモンゴメリーを批難したいのか、上官の命令とあれば成功の確率が低い作戦でも実行してしま幕僚の愚かさを責めたいのか、愚かな作戦であっても勇猛果敢に使命を全うしようという前線の将兵の活躍と悲劇を描きたいのか。意図はわかるが、そのどれもが半端なため、全体的には散漫な感がするのは否めない。最後の橋の手前で進撃をあきらめる時に、英米軍の指揮官たちがあれこれ弁解するのを見苦しいと感じさせるには、映画の冒頭から軍首脳の非を強烈に、また何度も観客に見せるべきだったと思う。

また、精強なはずのドイツ軍の戦闘ぶりが情けない。装甲車輌の橋上の無謀な突撃には首をひねってしまう。しかも、その車種の雑多なこと。何度見ても、不愉快になる(!)。ドイツ軍の反撃シーンがはしょられている分、連合軍の善戦ばかりが印象に残り、作戦失敗の挫折感を弱くしてしまった。実に、惜しい。

Shawshunk
6点
ものすごいスケールと物量は凄い。マニアから集めた実物車両やレプリカなどは確かに見物だと思いますが、さてこの超大作のテーマは何か?と考えます。アクションシーンでいえば、アーンエム橋上での戦闘でのPIAT発射シーンがいいですね。その他の豪華な戦闘シーンももちろんいいですが何せスケールが大きすぎて、それぞれの戦闘が何のために行われていて、戦局がどうなっているのかがわかりにくい。(私は戦史家ではないので)「史上最大の作戦」は「事実の再現」に視点があるので辛うじて散漫の一歩手前にとどまっているが、「遠すぎた橋」は戦闘や登場人物に欲張って過剰な意味づけを狙っている感があります。それがこの作品を散漫なものにしていると思います。この映画を観た後の感想は「虚しさ」に尽きます。(これは皮肉ではありません。)多分、アッテンボロー監督の本当の意図は、壮大な物量・多くの人命を失う戦争の虚しさを「オールスター戦争スペクタクル超大作」というありふれたスタイルの中で表現したかったのではないでしょうか。彼の戦争映画ミュージカル「素晴らしき戦争」を思い出します。