|
|
![]() |
トラ トラ トラ! Tora! Tora! Tora! |
||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||
| [概要] 太平洋戦争の火ぶたを切った真珠湾奇襲作戦の全貌を日米合作オールスター・キャストで描く。 |
|||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||
| [映画賞] アカデミー賞(1970) 特殊視覚効果賞 |
|||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||
| [ソフト化] ビデオ・LD・DVD |
|||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||
| [Goods] |
|||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||
| レビュー人数 |
|
| 平均点 |
|
| Densuke |
|
| 1970年か71年の公開時、両親に連れられ映画館で観た。 "トラ、トラ、トラ"。 何のことやらさっぱりわからなかった。 トラが3匹出てくる話だと思ってた。 でも観てみたら戦争映画だった。 後半の空襲シーンにいたるまでの日米のやり取りが子どもだった私には耐えられないほど 退屈だった… 閑話休題 この映画は太平洋戦争開戦にいたる数ヶ月を日米双方から別々に描いているわけだが、アメリカ映画といっても日本側の撮影は日本の監督、スタッフ、俳優で撮影されているためありがちな不自然な描写がないので安心してみられる。 日本軍は12月8日(アメリカでは12月7日の日曜日) 子どもの頃はいざ知らず今観るこの映画、攻撃にいたるまでの双方の描写がとにかく興味深い。日米それぞれのエピソードをほぼ均等に上手くちりばめていて緊張を持続させる。 徹底して山本五十六司令長官を持ち上げて描いて、東条首相を(あまり出番はないが)どちらかというと融通が利かない悪者的に描いたのは日米双方の共通認識なのか日本側の感情の発露なのか。 未明に空母から出撃する日本海軍攻撃機隊の美しさは特に印象に残る。 わずかに気になる点といえば、零戦が増層(予備燃料タンク)を捨てずに攻撃する所、九九艦爆がちゃんと爆弾を落としてくれるのは良いけどあまり急降下って感じではない事、他には米軍のP-40カーチス2機が何とか飛び立つがこれが天下の零戦をバッタバッタと打ち落とす、と言った所だ。 これはアメリカ側の撮影だから心情的にわからないでもないが。 でも空中戦そのものは良く撮れている。 以上、気になる点はあるがアメリカ側のへま、怠慢を含めかなり冷静に、公平に描いているし、とにかく全体の仕上がりがいいので10点をあげよう。 |
|
![]()
| 08/15 |
|
| 真珠湾攻撃を再現してしまった超大作。日米双方を全く公平に描く制作態度は好感が持て、避け得ぬ運命へと引き込まれていく歴史の潮流を良く描いています。日本の艦載機を新たに製作したり、実物大の長門、赤城のセットを作ったりいやはや感服の他ありません。映像的にも優れていると思います。好きな場面をあげると限がありませんが、2、3書かせていただきます。
1.タイトルバックで登弦礼式で山本新司令長官を迎える長門、赤城の乗員。 日本側のシーンのみで申し訳ありません。黒澤版、見たかったなあ。もう二度と望むべくもないほんとうの大作。0.5点引いたのは完全ではない、ということぐらいで、大して意味はありません。 以上、こんなこと書きたくないのですが、指が勝手に・・・。?部分はよくわかりません。 |
|
![]()
| ジェイ |
|
| ストーリー(3/4)、映像(3/3)、戦闘シーンのリアルさ(3/3)
日米の戦いを描いた戦争映画として、「トラ!トラ!トラ!」は、紛れもなく最高峰に立つ作品だと思います。理由は色々あるでしょうが、最大なのは、日米両軍の制作監督が当時の両国の映画界に任されたされたことではないかと思います。もともと、戦争そのものが、敵国同士が互いに相手の腹を探りながら開戦に至るものである以上、この映画のアプローチは効果的なものだったと言えるでしょう。 しかし、脚本の中で用いられる登場人物の「語り口」が、特に日本側について多少紋切り型で迫真性に欠けるところを感じるため、ストーリーのところで1点減点せざるを得ませんでした。米軍側については、真珠湾に至るまでの混乱と疑惑を、リアリティーを充分に感じさせる脚本と演出で描き切っており、見事です。 そこでかえすがえすも残念なのは、当初日本側の監督を担当する予定だった黒澤 明が、愚かな周囲の事情から降板せざるを得なかったことです。もし予定どおり黒澤が演出をしていたら、これは想像を絶するような傑作になったと信じます。 映像と戦闘シーンのリアルさ、これは、それぞれ満点以外の点数を付けることは難しい。それくらい立派でした。特に、クライマックスの旗艦「赤城」からの第一次攻撃隊の出撃シーン、あの「絵としての美しさ」と、「戦いのドラマの緊張感」、その両方が画面一杯に、漲るばかりに展開される様は、完全に最高です。また、映画の冒頭の、聯合艦隊旗艦「長門」の実物大のセットにおける山本長官着任のシーン、あの、甲板上に勢揃いした日本海軍士官達の逞しく日焼けした、精悍な顔、顔…。強烈な印象です。 黒澤降板は残念でしたが、それでも、初の本当の「日米合作」と言うべきこの映画は、真珠湾攻撃という、日本の近代史に決定的な意味を持つ事件を正面から正統的に描き切った名作だと思います。 |
|
![]()
| Shawshunk |
|
| トラトラトラ!はとにかく金のかかった超大作、いわゆるスペクタクル戦争映画という売られ方をした。事実、当時公開される戦争映画はそんな感じで売り込まれていたのだった。TV放映もたびたびなされ、もちろん私はそのたびに観た。そして観る度にこう確信した。これは「日米合作映画の最高傑作」である。まず、俳優陣が決まっている。山本五十六に山村聡。その他田村高広やちょい役の渥美清。アメリカ勢は地味だが、提督役のマーティン・バルサムはやはり当時一流どころ。この配役がいかに作品に厚みを加えているかは後の「ミッドウェイ」のお寒いキャスティングと内容を観れば歴然としている。戦闘シーンのつくりはまず丁寧である。この作品の戦闘シーンがなぜリアルな印象を残すかと言えば、それは「日本の特撮」「アメリカの実写とスタント」を巧妙に組み合わせているからである。要するに互いの得意な部分を譲り合っているからである。それこそがこの映画が前述したように「日米合作映画の最高傑作」足りえているのである。また、それこそが黒沢をこの映画をあきらめさせた所以でもあるだろう。戦闘シーンは文句なく素晴らしい。「空軍大戦略」をしのぐドッグファイト。翼端から雲が発生するシーンを観よ!雷撃と爆撃。対空射撃。船内の火災。爆発するカタリナ。カーティスP40の大量破壊。吹っ飛んで滑走路を打つプロペラ。Bー17の不時着。その中をゆっくりと移動する戦艦たち。突入する日本機。吹っ飛ぶ格納庫。それらは歴史を再現するためにすべて必要なことばかりなのだ。この映画の「意匠」はスペクタクル見せ物ではなく紛れもない「歴史の再現」なのだ。 | |
![]()
| 祥優 |
|
| 歴史(戦史というよりも)を描いた戦争映画の大作なんですよね これ日米合作なんで、日本のおかしな描き方は少なかったと思います(あの日本のシーンになると流れる 正月のような、ちんとんしゃん みたいなBGMは きっと皆様も邪魔だったのでは? かな イメージなんでしょうけど、緊迫しているシーンの筈が気抜けしてしまう・・) でも、bouze様のおっしゃる「ライブ感」の迫力がすごい感じられました金食いの戦争大作映画、造ったセットがはんぱじゃないですよね冒頭の「長門」かしら 戦艦の艦橋とかにずらっと並ぶ白い水兵服の群れ「かもめのすいへいさん」を思い出しちゃいました。 あの長門とか、赤城とか、また真珠湾の戦艦とか、飛行場の壊れ役の飛行機とか、作っちゃうのってすごいなあ すごい すごい なんかちゃんとした見方になってないのかもしんないけど、ひたすらセットとに感激してしまったのでした。 両国の、戦争に至る経緯が公平に出ていると思うし(知らない所もあると思うけど)日本だけが作った「連合艦隊」よりも、ずっと日本を良く表現してたと思った。(私も随分と偉そうな事言うようになりましたよね) で、素人っぽくいきますと、日本軍の飛行機の違いがよく判んなくて零戦と99艦爆と97艦攻の3種類ですよね(おいおい)足が出てるのが艦爆で、長い魚雷積んでて3人乗りが艦攻・・勘違いかもしんないけど、けっこう艦爆の急降下爆撃よりも、零戦の水平爆撃のシーンが多かったような・・それあったのかな(零戦の爆装) 良く分かんないけど気になりました。 あの、格納庫に突っ込んだ零戦の話しって実話なんですね・・この映画の戦闘シーンの各所って、そんな実話のエピソード多いんでしょうね。SPR見たからかと思うんですけど、ちょっとだけ似てますよね、シュチュエーションとでもいいますか 「来るだろな来るだろな」と判ってたんだけど、まさか今日来るとは、の靴を持ったロンメル元帥とゴルフクラブ持ったキンメル大将でしょ。たった2機で出撃していく勇敢な戦闘機もいっしょ、あ 淵田美津雄少佐の大阪弁の笑顔ととフォッケウルフの、あの 名前忘れた、小林克也に笑い顔似てる人(何なんだ)「いい気分だ、わっはっはっは」とか、なんか連想しちゃう。淵田少佐役の人、何であんな変なくちひげつけてんだろう とか思ってたら、本人もそうなんですね写真が似てるんで笑っちゃった。 大作映画って双方からスタッフが参加しないと大作っぽくなんないですよね。何か一方的になっちゃうというか 妙な所が出たりして。(ミッドウェイなんか いきなり英語喋る三船敏郎様にのけぞってしまった)でも燃えて沈む戦艦に閉じ込められる兵士には泣きました。やっぱり。日本軍の大勝利(戦術的に)なんでしょうけど、そんな場面の映画を作っちゃうアメリカの大きさみたいなものも感じました。 とにかく造って壊しまくる 戦争大作 撮影風景みてみたい でした。 |
|
![]()
| ハウプマン |
|
| 日本軍もの戦争映画は思わず敬遠してしまう私が、唯一、安心して見る気になる太平洋戦争映画。数年前、茨城県竜ヶ崎飛行場で、一時里帰りした零戦52型のデモフライトを見た時、我知らず目頭を熱くした同じ感動が、この映画の全編に流れています。家内の祖父が航空母艦の機関長を勤めていたこともあって、個人的に真珠湾奇襲には尋常ではない思い入れを持っているからかも知れません。 T3改造零戦や艦爆が多少でぶっちょでも、得体の知れない東洋風BGMがおかしくっても、全て、許しましょう。幼い日に見た「ハワイ・マレー沖海戦」も忘れがたいですが、臨場感あふれる米軍飛行場攻撃シーンなど、実に秀逸です。 それにしても第二次攻撃をためらった南雲司令官(東野英治郎)の判断を後日耳にした山本長官が「南雲じゃあ、なぁ」と言われたそうですが、機動部隊指揮官になぜ航空に暗い南雲を選らんだのか悔やまれます。空母がいなくても、せめて燃料タンク群やドックなど施設破壊をしてくれていれば、どれほど有利だったことか。ラスト、山本長官をして「眠れる獅子を起こす結果となったか」という不吉な予感で締めくくるのは、戦争の結末を知る後生の我々にとっては、不気味なほどの効果をあげています。 |
|
![]()
| POLKOVNIK |
|
| トラ、トラ、トラ!奄V宿プラザ劇場だった。第1志望のテアトル東京が満席だったので、父にだだをこねて見せてもらった覚えがある。小学生だった私には、前半の日米の情報戦がよくわからず、後半の真珠湾奇襲シーンばかり関心があった。それでも長じてから、大学の教え子たちにビデオを見せると、80年代生まれの彼等はpールハーバーAとほめていた。当作品の評価の高さは、ゴードン・プランゲの見事なノンフィクション原著に由来するが、情報戦から奇襲への脚本の手堅さ、ダリル・F.ザナックの采配の下、湯水のような制作費のおかげで再現された日米海軍、スターを使わず老練な性格俳優を駆使した堅実な演技陣、そしてハリウッドと京都に分かれて製作された合作の成功度、の4点にある。今でも戦艦長門、航空母艦赤城のような実物大のセットは、タイタニックOにお目にかからない。 山村聡の山本司令長官は知的で秀逸だった。山本長官は三船敏郎では知性がなさすぎる。田村高広(阪妻ジュニア)の淵田隊長は少し浮いて見えたが、存在感が大きかった。また米国側では、E.G.マーシャルの陸軍情報将校が、ウェスレイ・アディの海軍情報将校と息が合った、緊迫した演技をしている。アディが、夫人の運転する車で高官たちの邸宅をうろうろするのは御苦労様。 減点の理由としては、日本側の音楽が変なこと(ジェリー・ゴールドスミスの責任)、台詞の脈絡がおかしいこと(最後に山本長官はアメリカの放送によれば、真珠湾は日本の最後通告の前に攻撃された、と言っているいるが、戦艦長門のどこでそんなことがわかったのか?)、飛び立ったゼロ戦が明らかに米国空母の上を飛んでいるシーン、そして中村俊一の黒島参謀と会話らしい会話もしないデクノボウ顔の将校(あれは誰?)の存在、の4点だ。あと、ちょっと面白かった部分を挙げておきたい。日独伊三国同盟締結のシーンで、E.G.マーシャルとアディがなにくわぬ顔で、吸い取り紙を持ったドイツの式部官の役をやっている。あれはフライシャー監督のお遊びか? また山本長官が木戸内大臣に伴われて昭和天皇に拝謁を賜るシーン、あの当時皇居は極彩色の内装の明治宮殿(R閥蕩大日本帝国)だったはずだが、京都御所みたいな建物だった。京都で製作されたせいだからだろうか?あと二重橋の衛兵交代のシーンも、兵士たちは近衛兵の帽章をしていないし、軍服がみすぼらしすぎるのも減点してもいいが、山本長官の参内シーンがアメリカ版にはないので、この限りにあらず。 |
|
![]()
| Hawkeye |
|
| 「史上最大の作戦」に並ぶ超大作である。規模の大小で映画の判断をするつもりは毛頭ないが、今や、このような規模の戦争映画を作れるのは、ロシア、中国、或いはベトナムといった国だけだろう。日米関係史において、忘れることの出来ない不幸な事実を、双方のスタッフ、キャストで、精一杯公平に描いた映画として、評価できることの出来る作品である。
冒頭の帝国海軍連合艦隊旗艦長門に新長官山本五十六大将が着任するシーンは圧巻である。合成特撮であっても当時の軍艦の質量感は十分に表現されており、何よりも、海軍将兵が凛々しく、そこには米系映画によく見られる「変な」日本兵は見あたらない。考証はほぼ合格点だったのではないだろうか。帝国海軍の艦載機も、類似機の改造であるにしろ、よくこれだけ揃えたといえる類の出来である。払暁の、エンジン排気を青く発しながらの発艦シーンは、本物の空母を使っており、感動ものでもある。しかも、上空から艦隊を俯瞰するシーンでは、(意識的か)航空母艦のアングルド・デッキを極力画面に入らぬ様配慮しているのは評価できる。(もちろん、あの時代に、アングルド・デッキの空母は、日米ともに存在しない) 一方、米側は、遠景は現代の真珠湾をそのまま使用し、アリゾナ等の艦船の模型を合成する手法を取っているが、カットによっては、多少違和感があったのも事実。当時の兵器が多く保存され、景観の保存も徹底している「持てる国」アメリカの余裕がもたらした皮肉か。真珠湾のシーンより、目を見張ったのは陸軍の飛行場のシーンであった。本物か、類似機の改造か、P40をよくあれだけ集めたものだ。しかも日本軍機の空襲で、大量に破壊されてしまう…・。あれは一体どういううことか?何というリアリズムであろう。米側のスタッフがあれだけ凝ったのだから、ハレイワ基地から発進したP40二機が、日本軍機の大編隊に突入し艦攻を撃墜、零戦21型の追撃を見事振り切ったとしても、ご愛嬌と許してあげよう! ストーリーは歴史的事実(と言われている事)を比較的公平に追っており、特筆すべきは無い。敢えて言及すれば、米側の開戦前夜の現場とワシントンとの確執を、割と客観的に描き、意図的に帝国海軍にフライイングをさせることを示唆するような会話が挿入されていることは興味深い。国務大臣も最後通牒を持ってきた野村大使を、わざと待たせたりする。壮大なスケールの大作でありながら、政治的な駆け引きの味付けをさりげなく忘れないのは流石である。これを観れば、実際には前夜同僚の送別会で呑んだくれて、米側への最後通牒が遅れるという大失態を、現在に至るまで隠匿し続け、日本国民に卑怯者の汚名を着せた責任を恥じない、銃殺モノの外務省の役人達は顔が赤らむというものだ。 巨匠黒澤が途中降板するというおまけエピソード付きの本作品であるが、スケール制作姿勢、キャスティングは合格点を上げたい。監督・役者については、敢えて個別に挙げないが、日本側は少なくとも当時日本映画界の優れた俳優が好演しており、米側も脇役俳優ばかりではあるが、逆にそれが作品のリアルさを引き立てたと思う。もし黒澤が撮り続ければとの意見もよく聞くが、黒澤没後に、黒澤の裏方マネージメントを長く担当した人が日経新聞のコラムに、黒澤は自前のスタッフが存分に使えず、この作品に関しては自滅して降板せざるをえなかったと開かしており、あまり議論に値しないのではと考えている。 最後に、精一杯日本側に配慮された公平な映画であることは認めるが、日本側の場面になると常にBGMとして流れる、琴と木魚を加えた旋律は何とかならなかったのか?鹿児島錦江湾で雷撃訓練する艦攻が低空で市街から湾内に突入するシーンで、遊郭の遊女と思しき女性が手を振り、魚釣りする老人が間近を通過する艦攻に目もくれず、「近頃海軍さんはたるんでるな・・」と呟くシーンが秀逸だっただけに、残念である。いつも冗長ですいません。 |
|
![]()
| 赤男爵 |
|
| 日米映画陣(スタッフ、キャスト両方)ががっぷり四つに組んで作った空前絶後の実録戦争映画。絶後という意味は、30年後の『パールハーバー』によって同一の題材が描かれたが色々な面で結局本作を越えるものにはなり得なかったため。また『実録戦争映画』というのは、通常の娯楽性を追及した映画とは大きく一線を画すドキュメンタリー風の作品のため。当然攻める日本海軍のみに真珠湾奇襲攻撃によるアメリカ太平洋艦隊の撃滅というミッション設定があり、アメリカ側はその存在すら知らず、ただただ翻弄されるのみ。その中で地味な暗号解読に従事する二人の努力は結局報われなかったが(ただしリメンバー・パールハーバーの火をつける事には大成功)、迎撃にあがるP40は出来すぎ。アメリカで上映された時、零戦を撃墜するシーンと最後に山本五十六大将が「眠れる巨人を起こしてしまった。」というセリフに拍手があがったとか。 ストーリー展開は日米両国の政治面、軍事面の対比を描く前半部分では緊張感が刻々と高まっていき、もう限界、耐え切れないというところまでもっていく。そして緊張の糸が切れた後半は大スペクタクル。改造とはいえホンモノの日本海軍機が暴れまわるシーンはヒコーキファンを狂気乱舞させてくれる。改造日本機は三機種とも翼平面形がホンモノとかけ離れているが、側面から見る限りでは合格点以上のでき。制空(迎撃機の地上撃破)にあたる零戦、水平爆撃と雷撃は97艦攻、急降下爆撃は99艦爆とちゃんと役割分担も分けて映像化しているのには脱帽かな。 好きなシーンはいくつもあるが、整備兵から「自分達も連れてってください」といって日章旗の鉢巻を受け取った淵田中佐が登場機に向かって歩いていくと、源田参謀がいつになく引き締まった顔で無言の握手を求める。いつも陽気な淵田ではあるが、このときばかりはその意を理解し、手袋をとり真剣な表情でその手を握り返す。意気に感じる男同士の別れの描写として白眉。 長門艦上で図上演習の結果をもとに亀島参謀が大規模な航空作戦の必要性を説くと大艦巨砲主義者が反論する。源田参謀が不沈戦艦などは有りえないといえば、南雲中将は本作戦はあまりに危険すぎるとコメントする。山口多聞少将は我艦隊は片道だけでけっこうと言い放つと南雲中将が立ち上がり喧嘩腰に睨みつける。そして山本大将が仲裁にはいる。山口少将の真意は、航続距離の短い自分の第二航空艦隊を何とか参加させて欲しいというものだった。実際南雲中将は水雷戦に秀でてはいたが、航空母艦を主力とした艦隊を率いての航空作戦の司令官としては果たして適任だったろうか。 映画の中でも、山口少将は第二派攻撃を当然必要と見ているのに対して南雲長官は空母を無事帰還させることを最重要の使命と言い切って戦場をあとにする。ミッドウェー海戦で山口少将は飛龍と運命を共にするが、南雲中将はそのまま第一線で戦いつづけサイパンで戦死する。もしもこのふたりの辿った運命が逆だったら...。 見るたびに様々な感想をいだく映画であるが日米間の壮大な誤解というか行き違いというか、歴史の皮肉のようなものがシコリとして残る気がする。日米合作という制限(?)の中で当時そして映画製作時点での日本の立場が貫きとおせたといえる作品なので8.5点。 |
|
![]()
| HIDEO |
|
| 日米を対等に扱う姿勢に兎に角好感が持てる映画です(当時の米国の余裕なのでしょうね)。 公開に合わせてスクリーン誌別冊で”トラトラトラ及び戦争映画特集”が出されました。当時の芦屋における屋外セットの遠景が写真で掲載されてましたが周りに意外と民家が多くて驚いた記憶があります。 (当時の撮影を見学したかっですが、小生は生まれたばかり・・・・)ならば、当時の撮影風景を覚えていらっしゃる方のお話が聞きたい!と来星前に芦屋へ赴きましたが収穫ゼロでした(笑)。 さて映画自身ですが、最近の凝ったCGを見慣れ過ぎているのでしょう、実写映像を本当に安心して観られます(やはり安易にCGに頼らない映像が好きなので)。 特に朝焼けをバックに撮影された発艦シーンの素晴らしさは何度見ても関心します(下手に大げさな演出をせず粛々と発艦作業が進行していく事が素晴らしいです)。 押さえた演出がかえってリアルさを増しています。 ストーリー3点、時代考証4点、ゴールドスミスのサントラへ1.5点の合計8.5点です。 |
|
![]()
| Zach Bass |
|
| 良く出来た映画だと思います。 公開当時、日米合作でここまでやってくれるとは思ってもいませんでしたので、東宝お得意の大戦ものと大差ないだろうと然程の期待もせず、封切館ではなく二番館でやっと観た様な記憶があります。映画館を出て、「もっと大きなスクリーンで観ておけば良かった」と悔やんだものでした。 先日久し振りに観直してみましたが、当時の感触は色褪せる事なく、しかもより一層の評価を与える処となりました。艦船や航空機に実機の登場は望むベくもありませんが、「作り物」や「偽物」といった匂いを全く感じさせない程に、一つ々々のシーンに引き込んでいく力をこの映画は持っていると思います。発艦シーン、空撮、攻撃シーンと、どれをとっても納得のいくものです。 私が初見の時から特に印象が深く気に入っているところの一つに、エキゾーストの青い光と、エキゾーストノイズがあります。この印象は今も変わりません。マックイーンの「ブリット」の車内ノイズと共に、音に若干こだわりを持つ私には「応えられねえ」響きです。 ただ、どうしても減点の対象となるのはドラマの部分です。 明るく元気な「日本兵」、間抜け丸出しな「米軍」、見え見えな「天皇擁護」、お決まりの「東条悪役」、やはりお定まりのコースかという印象がどうしても残ります。 しかし、それも決定的なウィークポイントとはなっておらず、何度でも観る事に苦痛を覚えない良い映画だと思います。 |
|
![]()
| Unteroffizier |
|
| 国ごとに監督・役者が別れており、太平洋戦争版「史上最大の作戦」的な作り方になっています。それによって国民性の違いの浮き彫りになっています。特に日本軍人を日本人が演じているのは好感が持てます。日系人ではやはり違和感がありますから(たぶん今の日本の若者が演じても違和感が出ると思いますが)特に淵田中佐を演じている田村高広の関西弁は日本人ならではでしょう。(なんかぎこちないですが)ただし、日本軍人を演じるからには坊主頭くらいはして欲しいものです。(SPRと逆ですね) 登場する日本軍機についてはリアルさにかけるとか、格好悪いという意見ありますが(確かに事実だと思いますが)本物で飛べる機がない以上仕方ないでしょう。空軍大戦略に登場するメッサーシュミットですらリアルとは言えないわけですから。今ならCGという手がありますが、それにしても今のレベルでは飛び方がいまいちぎこちないですし、飛び方については本当にとばすことに勝るものはないと思います。そう言った意味で空戦シーンは高く評価できると思いますし、同時にそういった描き方ができるアメリカ映画の大きさを感じずにはいられません。全体的にはドキュメンタリータッチで、歴史というグローバルな観点から、冷徹に日米開戦の模様を描いており、日米双方の進行上のミスを検証していく姿には好感が持てますが、ストーリーにメリハリがなく散漫な印象を受けるのも事実です。特に真珠湾奇襲シーンは単調でもう一工夫欲しいものです。制作者のメッセージがほとんど盛り込まれておらず、よってストーリーの核となる焦点や切り口といった部分がぼけており、そのため散漫な印象を受けるのだと思います。当時としてはそれで良かったのかもしれませんが、現在の目から見ると不満が残ります。たぶん20年前だったら8点位はつけていたかもしれませんが、現在では6点くらいがいいところでしょう。日本側の監督は当初、黒澤明が予定されていたのにプロデューサーと喧嘩しておりたそうで残念です。彼ならもっと違った雰囲気になったかもしれませんが、この映画の性格上、彼の個性には合わなかったのでしょうね。 |
|
![]()