戦場にかける橋
The Bridge on the River Kwai

製作国 アメリカ
製作年 1957年
公開年 1957年
時間 162分

時代背景 太平洋戦争


製作会社 コロンビア
監督 デビッド・リーン
原作 ピエール・ブール
脚本 デビッド・リーン
カルダー・ウィリンガム
撮影 ジャック・ヒルドヤード
音楽 マルコム・アーノルド
出演 アレック・ギネス
ウィリアム・ホールデン
ジャック・ホーキンス
早川雪洲
ジェームズ・ドナルド
ジョフリー・ホーン

[概要]
タイ、ビルマ国境の日本軍捕虜収容所を舞台に日英両軍兵士の人間模様。

[関連作品]
戦場にかける橋2 クワイ河からの生還(1989)


[映画賞]
アカデミー賞(1957)
作品賞・脚色賞・撮影賞・編集賞・作曲賞
監督賞  デビッド・リーン
主演男優賞 アレック・ギネス

ゴールデングローブ賞(1957)
作品賞
監督賞  デビッド・リーン
主演男優賞 アレック・ギネス

ニューヨーク映画批評家協会賞(1957)
作品賞
監督賞 デビッド・リーン
主演男優賞 アレック・ギネス


[ソフト化]
ビデオ・LD・DVD

[Goods]

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(2006/02/01)

戦場にかける橋 1,942円
マルコム・アーノルド、ミッチ・ミラー合唱団
ソニーミュジックエンタテイメント

戦場にかける橋 560円
著者:ピエール・ブール
翻訳:関口 英男
早川書房(ハヤカワ文庫 NV)




レビュー人数
8人
平均点
6.5点
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ハウプマン
9点
中学生のころ、この作品は大嫌いな戦争映画のひとつであった。少年の心にも、この作品が実際以上に英国人を立派に描き、日本人を不当に描いている国辱的な映画と映ったのだろうと思う。以来、再び観ることはなかった。今回、レビューのお題となったことで、何十年かぶりに再見したが、年齢を経て、ようやくこの作品を味わう余裕が出来たようだ。

 この映画は時代考証を問題とせず、立場や考え方の異なる3人の軍人の生と死を描いた「人間ドラマ」としてとらえるのが正しい鑑賞法だと思う。
 捕虜収容所の所長・斎藤大佐が英国人捕虜に必要以上に厳しく接するのは、「生きて虜囚の辱めを受けず」の戦陣訓そのままに、捕虜となった英国人を蔑視しているからに他ならない。彼は武人として、立派に死ぬことを自分に強く課しており、その反動が英国人捕虜への強い蔑視となっている。
 英国捕虜の責任者・ニコルソン大佐が斎藤大佐に反攻する理由は、日本軍の鉄道工事に従事することが敵を利するということではなく、単に斎藤大佐がジュネーブ協定で禁じられている捕虜将校への労役強要を行おうとしているからである。ニコルソン大佐にとって、軍人は規律と目標志向が最も大切なものであり、いったん、斎藤大佐が協定を守りさえすれば、架橋工事という大目標に向かうことで部隊のモラルを維持しようとする。斎藤大佐が精神的様式美を尊重するタイプであるとすれば、ニコルソン大佐は実務管理型の軍人であると言える。彼らの反目は、軍人としての考え方の違いに起因しているが、反目の原因さえ解決すれば共通の目的に向かうことができる、よく似たタイプであるところが興味深い。

 そして、階級詐称した駄目軍人であるはずのアメリカ軍人シアーズ中佐。最も命を惜しんでいた彼が、危険を冒して工事現場に戻り、橋を爆破しようとしてニコルソン大佐の目前で戦死する。ニコルソンは、彼の死を見て「私は一体、何をしていたんだ」とつぶやきながら、味方の迫撃砲弾の破片をあびて死ぬ。この3人の生と死を見る時、「軍人の使命とは何か」「誰の行動が正しかったのか」を考え直さざるを得ない。

 日本人像として正しいか否かの議論はあるものの、早川雪州演じる斎藤大佐がここまで深く描かれていることは称賛に値すると思う。

08/15
8点
原作は読んでいないのですが、映画を見たずっと後年に、「猿の惑星」のピエール・ブールという事を知りました。なるほど、この映画の日本兵は猿のイメージだったのか。それとも猿を日本兵のイメージで作ったのか。

日本軍の描き方に違和感はあるものの、同時代のアメリカ映画より数段ましです。斎藤大佐役の大スター、早川雪洲も堂々と演技しています。
映画自体は重厚な骨格でつくられていて、戦争のある側面を描いています。土木技術の巧拙について史実と異なるであろうことは、建築学科出身の私には想像できますが、映画なんでと割り切っています。
・・・アレック・ギネス、好きな俳優です。

英軍捕虜を収容した日本軍の捕虜収容所を扱った作品で「キング・ラット」というのがあるはず(未見)。

祥優
7点
まずは何といってもラストの、橋が爆破されて、機関車が落っこちるすさまじいライブですよね。すっごい「正統派」戦争映画だと思いました。当時と同じような場所に、同じような橋を作ってしまうあたり、そして機関車もろともの大爆発ですからねー。でも…大爆発してからが、妙にシーンとしていて、「あれ?」でした。
斎藤大佐はあっさり殺されちゃうし、日本軍も橋にいたのはほんの少数でそれもあっさり制圧されちゃうしで…やっぱり日本軍の描き方にどうしても不満が残ってしまいます。重機関銃や、ステン・ガン持ってたし。(といっても本当のところ、よくわかりませんけども)ストーリーは別にして、英国人の持つ「日本兵」または「日本人」のイメージってこんななんだろうかな、って思いました。でも当時からするとかなりいいほうなのかもしれませんね。
あの、早川雪州さんの演ずる斎藤大佐、なんて色白なんだろう、それとあのひげ、マジックで描いたみたい(笑) やっこだこみたい(爆笑)陸の孤島のジャングルの中だというのに、クリーニングから貰ってきたばかりのような軍服着て、英語で捕虜に居丈高に命令するあたりは、ヒトラーみたいなしゃべり方?だし。部屋の壁には爆撃機の先っぽに描いてあるような女の子の絵があるし、浴衣はきちゃうし(私もだいぶあら捜しするようになったものだ)でも、何より一番の不満は、これ元ネタあるんですけど、日本軍が英軍捕虜に技術とか能率を指導してもらって、橋が完成したというあたり。日本軍の技術将校がけちょんけちょんにされますけど、事実は逆だったみたいですね。日本の建築技術は英国を凌駕してて、英人の助けを借りたなどという事はなかったと。アカデミー賞たくさんとった作品なんですけど、私の目にフィルターかかっちゃったのか、あまり感銘みたいなの受けませんでした…残念。だから、この作品は英軍を見つめるつもりでいかないとだめなんでしょうね。 英軍は、捕虜ながらも毅然としていてかっこよかったから…。でも、だから不満が残っちゃうんです。
ですので、私にしては辛い辛い点数、7点だ。当時にしては、きっとましな日本軍なんでしょうけど「TRL効果」で減点(笑)

zono
7点
子供のころに見たっきりだったのでとても新鮮でした。
印象に残ったシーンをあげますと、

序盤での脱走委員会の話や「脱走を企てるのは捕虜軍人の義務だ」という台詞。
確かに脱走や捕虜収容所を扱った映画にはよく脱走委員会なるものが登場し、偽造パスポートやIDを作っていたりします。実際にこのような軍規(?)みたいなものは存在したのでしょうか?

所長の斎藤が捕虜の衛生兵(医者?)に「非武装の者を殺すのはあなたの掟か?」と言われて機関銃による銃殺をやめたのはやはり武士道というヤツですよね。(笑)

兵士にえらく尊敬されてるニコルソン大佐ですが、下士官ならともかく、兵士に慕われる将校というのはスゴイんじゃないでしょうか。

次第に立場が逆転していく斎藤とニコルソン。信頼に近いものが生まれてきたのかと思いましたら、影で泣く(?)斎藤。なんだかかわいそうでした。ラスト近くで遺書のようなモノを書くシーンや橋の上での短剣のシーンはどういう意味だったんでしょう?ちょっとよくわかりませんでした。

同じ英国軍なのに橋を建設する側と破壊する側。複雑な気持ち。

初めて見たワケではなかったのですが、ずいぶんと印象は変わりました。いい映画ですね。評価は相変わらず辛く7点ですけど・・・。(笑)

この作品の名セリフは
「喜んで働け」と「もう1つの何か」ですね。

独立愚連隊
7点
疑問点は
・技術部隊?にしても、拠点である橋を守備する兵員の数が少なすぎる。
 1個小隊(分隊か)程度しか登場しない、というのは果たして?
・トラックから覗く旧式軽機関銃は捕獲品?いつの時代か?
・斎藤大佐の軍服が奇麗すぎやしないか?
・大佐でありながら、従兵はいないのか?

印象的だったのは
・三浦(技術)少尉が、敵の捕虜の前で一礼をするシーン
・斎藤大佐がめくるカレンダーは余興。
・大佐が雨宿りする歩哨に対して一喝するシーン。
・劇中の陸軍記念日。
・他の日本人俳優/ヘンリー大川なども良い味をだしていた。
・「madness...」と吐き捨てるラストシーン。

多分他の方のご指摘と重複する部分があるでしょうが以上が愚見の羅列であります。

赤男爵
7点
英独間であれば「捕虜」という立場は明瞭なのだが、日英間ではややこしい。日本軍においては生きて虜囚の辱めを受けずの戦陣訓があり、捕虜という概念そのものが存在しえなかったから捕虜の扱いを規定するジュネーブ協定に署名していない(できない)。かたや英軍側は、東南アジア方面で全軍が日本軍に降伏したのだから、戦闘任務中に敵につかまったという意味での捕虜ではなく脱走は軍命令に背くことになってしまう。でもイギリス本国はまだ戦争継続中だから帰してはもらえない。斎藤大佐もその辺は判っていて、収容所には柵もなく、ただでメシ食わすわけにはいかないから働け、という論理になっている。じゃあどうすりゃいいんだ!?ということでニコルソン少佐がこだわったのが誇り高き英国陸軍の意地を勝利者であるはずの日本軍に見せつけること。そして出てくるのが橋。橋は陸上部隊にとって進路と退路になりえるため敵味方で確保か破壊かという両極端のミッションの対象となる。本作品では日本軍が建設、連合軍が破壊を目指すその狭間で英軍の捕虜たちは自分達の存在と誇りとを証明、象徴するものとして考えているのが特異な点。
もうひとつ小道具がある。英国将校がその権威の象徴のようにいつも小脇に抱える指揮杖(赤男爵も一本所有してます)。斎藤大佐は杖を取り上げ真っ二つに折ってしまう。代わりに拾い上げたのは一本の枝、おちぶれたとはいえ指揮杖にかわりはない。
その一本の枝が捕虜全員の気持ちを鼓舞し橋が完成する。完成した橋からもはや用のなくなった枝は水面に落ちていく。敵味方を越えてつながるヒューマニティーの掛け橋となるかもしれなかった橋は戦争という非人間性によって崩れ落ちていった。クリプトン軍医少佐は叫ぶ、狂っている!
ところでニコルソン大佐は迫撃砲の爆発で死んだことになっているが、こんなのは邪推だろうか。大佐はシアーズ少佐の姿を見て我に帰る、つまり連合軍の一員、軍人として敵と戦う本来の義務を思い出す。と同時に自分がしてきたことがそれと全く正反対の敵を利する行為であったことに気付き愕然となる。利敵行為は万死に値する。償うためには何をしなければならないか、自らの死と橋の破壊である。一瞬のうちにそう閃いた大佐はショックで自らを死に追いやるとともに、爆破装置の上に倒れこんだのだ。
現在でも日本軍を正しく描く映画はないのに半世紀前の映画に正確な日本軍の描写を求めるのは酷。斎藤大佐の大げさで、ある意味滑稽な演技は歌舞伎の手法と割り切ってしまえば大丈夫。それより、ヒーローはアメリカ人でなければならないという教義を絶対に崩さない姿勢に憤慨する。そこを減点して7点。

Shawshunk
5点
懐かしいですね、ミッチ・ミラー合唱団のサントラ盤。こういう風格の大作が素直な気持ちで観られた自分が懐かしい。デビット・リーンらしく一本線の通った張りつめた展開はさすが。テーマは戦争の虚しさ。それを英国軍人魂と日本の熱狂的民族主義とを対比させながら描く。どうも日本の描き方が変だなあ。(まだましなほうだという説もあるが。)小銃もエンフィールドだし。でもアレック・ギネスの演技らしい演技は見物。あのへんの収容所の雰囲気は「戦場のメリークリスマス」に引き継がれているようだ。やはりこれはいわゆる「名作」。ビデオ棚にしまっておくのがよろしいようで・・

毒蛇・守下
2点
ドンパチ少なすぎ。続編のほうがずっといい。イギリス人ってチョームカツク。