燃える戦場
★★★
 Too Late the Hero 1970年・アメリカ 134min

監督:ロバート・アルドリッチ
脚本:ロバート・アルドリッチ、ウォルター・ブレイク
撮影:ジョセフ・バイロック
音楽:ジェラルド・フリード
出演:マイケル・ケイン
   クリフ・ロバートソン
   イアン・バネン
   ハリー・アンドリュース
   ヘンリー・フォンダ
   高倉 健
  
<概要>
南太平洋のニュー・ヘブリデス島。この島ではジャングルを隔てて英軍と日本軍が対峙していた。しかもこの地域の制空権は日本軍側にあり米機動艦隊も容易に動けない状況だった。しかし一週間後にこの島の北端の海峡を米輸送艦隊が通過するにあたり英軍コマンド部隊による日本軍通信施設の爆破及び撹乱作戦が立てられた。この作戦の為、米軍は日本語通訳のローソン中尉を英軍へと派遣した。通信施設の爆破は成功するが日本軍の包囲により部隊は全滅の危機に瀕する。
 
<感想>
まずタイトルバックが非常に素晴らしい。それぞれの軍旗ユニオンジャック、スターズアンドストライプスそして日章旗が並び次第に風化していく様をワンカットで収めている。長引く戦争による疲れ、またこの戦争には本当の勝者がいない事を暗示させているように受け止められます。
前半部分はいわゆるコマンドものの常套である英軍と米軍の対立が描かれていますが、面白いのは英軍側の方がならず者の集まりである点。戦死した日本兵の遺品を奪ったり英軍兵士同士が啀み合っていたりと士気の低さをだしています。普通、戦争映画で描かれる英軍は士気が高く紳士的であるように描かれる作品が多い中、結構以外で楽しめました。それから、この映画の良い点は日本軍を悪者として扱っていないこと。物語後半、逃走するコマンド部隊を包囲する日本軍将校に高倉健扮する山口少佐が登場してから物語が俄然面白くなります。部下の統率に長け流暢に英語を駆使し包囲を狭めていく山口少佐。ただジャングルの中を逃げるだけのコマンド部隊。このような設定もアメリカ映画としては異例ではないでしょうか。ラストの平原での銃撃戦で日本軍の撃つ弾がなかなか当たらないなど不満が少し残りますが、戦争活劇として楽しめる作品です。