[解説]
一九四二年、第二次大戦の戦局が益々拡大しつつあった時、北アフリカの砂漠地帯、地中海沿岸のエル・アラメーンにおいて、ドイツ・イタリアの枢軸軍と、連合軍側のイギリス第八軍が石油基地をめぐって、歴史的な戦斗をくり拡げていた。
この映画は、その戦史に名高い、エル・アラメーンの最大の戦車戦を中心に、“砂漠の狐”とよばれるドイツのロンメル将軍と、イギリス第八軍指揮官モントゴメリー将軍の智略争いをはじめ、砂漠の戦場に死斗をくりひろげるイタリア空挺特殊部隊の壮烈な戦いぶりを描いた、イタリア映画空前の戦争アクション巨篇である。
製作費もヨーロッバで作られた戦争映画としては最高の費用をかけ、登場する五百台近くの戦車も、シャーマン戦車をはじめ、ドイツ。イタリアの戦車など、すべて当時のものが集められた。そして三カ月にわたるアフリカ・ロケの結果、戦車対戦車の激突シーンや大戦シーンなど、砂漠戦争ならではの、凄絶で壮大なシーンを撮影するのに成功した。また映画の中で、数々登場する両軍の謀略戦法には、地雷を抱いて敵戦車につっこむ対戦車肉弾戦法、兵隊にみせかけた人形やニセの大砲で敵をあざむくトリック戦法などがあり、理屈抜きで楽しめる戦争アクションとして評判をよんでいる。
製作はセルジオ・マルティーノ。監督にはおなじみのヒット作「荒野の1ドル銀貨」で一躍アクション監督としての名声を博したカービン・ジャクソン・バジェットが、その堂々の手腕を買われて初めての大型戦争映画に抜擢された。それだけに砂漠の戦車戦は、これまでにない迫力あるシーンを随所に盛りこんでいて、戦争アクション・ファンには絶対みのがせない作品になっている。
脚本はエルネスト・ガスタルディ、撮影はセルジオ・ドッフェリ、そして音楽は「刑事」や「鉄道員」そして「真昼の一匹狼」など、数々の名曲を生んだ巨匠カルロ・ルスティケリが担当した。
出演者は、はじめロンメル将軍にクルト・ユルゲンスが選ばれたが、本物に似ていないとの理由でドイツからクレームがついた。そこで、急拠ロンメルに容貌・背恰好・年令などがよく似ている「太陽は傷だらけ」「凶悪犯」のロベール・オッセンが選ばれたといういわくつきのキャスティングで、他にモントゴメリー将軍に生き写しと.いわれるテレビ「第三の男」で活躍したマイケル・レニー、「黄金の三悪人」のジョージ・ヒルトン、「アルデンヌの戦い」のフレデリック・スタフォード「バンディドス」のエンリコ・マリア・サレルノ、「大爆走」のリック・バッタリアなど、国際スターが総出演している。 |