[パンフレット] 353作品

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解説、プロダクションノートはパンフレットの表記そのままで掲載していますので誤字・脱字・旧字・旧仮名づかい等があります。ご了承下さい。

<カ行>

戒厳令
帰らざる勇者
影の私刑
カジュアリティーズ
風とライオン
合衆国最後の日
語らざる男
カミカゼ
眼下の敵
ガンジー
艦隊は踊る
帰郷
危険な道
機動部隊
奇襲戦隊
キプールの記憶
キャッシュ
キャッチ22
橋頭堡を攻撃せよ
逆転電撃作戦
巨大なる戦場
キリング・フィールド
禁じられた遊び(2種類)
空挺部隊
空軍大戦略
空爆大作戦
駆潜艇 K-255
グッドモーニング、ベトナム
暗い日曜日
グリーンベレー
クリムゾン・タイド
グローリー
クロスボー作戦
軍法会議
ケイン号の叛乱
激戦地(1946)
撃滅戦車隊3000粁
血戦奇襲部隊
決戦珊瑚海
原子力潜水艦浮上せず
攻撃(2種類)
極楽ホテル
地上より永遠に
コルチャック先生
コレヒドール戦記
コレリ大尉のマンドリン

 

巨大なる戦場

1966年7月発行
A4版24P

[解説]

 時は1948年、民族独立のため、アラブ諸国の圧力に抗して、砲火と鮮血にまみれた戦いを続けるイスラエルの戦士たちの中に、一人のアメリカ人がまじっていた。その名はデイビッド“ミッキー”マーカス。第二次大戦中、ルーズベルト大統領の軍事顧問として、マーシャル将軍の良き補佐役として、またノルマンディー上陸作戦のパラシュート空挺隊の一員として、数々の功労賞に輝いた人だが、戦後はニュールンベルクや東京の戦犯裁判の組織者として活躍したのち、民間の一法律家として平和な生活を送っていたのが、再び戦乱の中に飛び込む破目となったのは、生来の正義心と冒険心のおかげで、イスラエルとアラブの間に休戦協定が発効する僅か七時間前、味方の弾丸に誤って射たれ命を落としたことが、彼をいっそうドラマチックな英雄に仕立てあげている。
 この映画は、現代の“アラビアのロレンス”ともいうべき彼ミッキー・マーカスの波乱にみちた半生を、現地でのラブ・ロマンスをのぞいて、極力事実に忠実に映画化したもので、マーカスに扮するのは、「テレマークの要塞」「危険な道」などアクションものに相変らずエネルギッシュな活躍を見せているカーク・ダグラスだが、彼をめぐる共演陣の顔ぶれがまた絢爛豪華で、「エルダー兄弟」のジョン・ウェイン、
「脱走特急」のフランク・シナトラ、「モリツリ」のユル・ブリンナー、それに「アメリカ、アメリカ」でデビューしたギリシャ青年スタチス・ヒアレリスといったにぎやかさ。
 これら男性軍にまじって、「栄光の野郎ども」のセンタ・バーガー、「恋するパリジェンヌ」のアンジー・ディキンソンが彩りゆたかな共演を見せているのも話題のひとつだ。そのほか、舞台のベテラン、ルーサー・アドラーや「大脱走」などのイギリスの名優ジェームズ・ドナルドたちが重厚な演技で脇をかためている。
 監督は「パリが恋するとき」のメルビル・シェイベルソンで、彼がテッド・バークマンの書いたマーカスの伝記を読んだのは四年も前のこと。さっそく映画化権を自費で買い入れただけあって、みずから脚色するにあたっても、主人公の足跡の残る土地や知人をくまなく訪ねるという熱の入れかた。
 ワシントン、ニューヨーク、イスラエルに現地ロケを敢行したほか、セット撮影はローマでおこなったが、色彩による撮影監督にイタリアのアルド・トンティ(ゴールデン・ハンター)、音楽作曲は売れっ子エルマー・バーンステイン(ビッグ・トレイル)を参加させたところなど、プロデューサーとしても第一級の手腕のシェイベルソンである。

[プロダクション・ノート]

☆デイビッド・マーカス将軍のモットーは『人生はスペクタクルなスポーツではない』という言葉だったという。
☆カーク・ダグラスが史上実在の人物を演じた映画は「炎の人ゴッホ」を始め、ドック・ホリデイ(OK牧場の決闘)、パットン将軍(パリは燃えているか?)ペデルセン博士(テレマークの要塞)などがある。
☆シェイべルソンがテッド・バークマン原作の映画化権を獲得したのは62年であった。彼は二年間マーカス将軍に関係する資料をくまなく集め、関係者へのインタビューと、マーカス将軍歴戦のあとを訪れて準備に万全を期している。
☆ダグラスがイスラエルでロケをしたのは53年の『奇術師』(日本未公開)以来二度目であった。彼は『奇術師』撮影中、イスラエルの少女ダリア・ラビを発見し、のちに「明日になれば他人」でスターに育てた。
☆ジョン・ウェインの息子マイケルは、この映画で共同プロデューサーとして名前をつらねている。マイケルはジョン・ウェインの独立プロであるバトジャック・プロの責任者ですでに「アラモ」「マクリントック」をユナイトで製作している。
☆「巨大なる戦場」の戦争シーンは、イスラエルの陸軍が全面的な協力をした。その兵士の数は8000名からなる大規模なものであった。また戦闘シーンでは、一場面で1000ドルの爆薬が数回にわたってふっとんでいる。
☆この映画でロケーション進行係をつとめたジョー・ラ・ベルは、紛争たえないイスラエルとアラブとの国境で、アラブ側の狙撃兵に悩まされた。しかしロケ地の選定をまかされていた彼は、映画の迫力を盛り上げるため、戦闘なまなましい危険区域を選ぶので、出演者も気が気ではなかったという。
☆この映画で使用されたマシンガンは340挺。弾薬70万発。シェイベルソン監督は「小国の内乱ぐらいなら、いつでも応戦して勝てる戦力だヨ」と自慢していた。
☆イスラエルでのロケーションに参加するまで、スターたちは、あたかも聖書映画を製作に行くのではないかととまどったという。なぜなら、そこはエルサレムの聖地を始め、キリストの遺跡と関係深い土地であったからだ。しかしスターはおびただしい戦車や、軍隊を見てやっとマーカス将軍の半生を描く映画に出演するのだということを了解した。ロケの中心はイスラエルの都市テル・アビブであった。戦闘シーンはネジーブ砂漠を中心に行われ、聖書でもなじみ深いナザレの村、エルサレム、パルマチム海岸、ヨルダン河などで行われた。