[解説]
この2・3年、第二次大戦中の戦記、秘話が続々と公表され、時ならぬノン・フィクション・ブームをまき起した。秘話の中には軍当局が発表したがらない戦記ものが多く含まれている。この作品もジョージ・マートンの原作小説を映画化したその種類に属する秘話の一つで戦争残酷の物語である。正規の軍隊の進撃を助けるために全滅を覚悟で投入される傭兵部隊。彼らの役目は敵陣を混乱させ補給線を絶つゲリラ活動なのだ。時には逆スパイの手みやげがわりに死地にとび込ませられる。この物語の背景となる北アフリカ戦線の状況は別に述べているが、この大戦略の影に捨て石のごとく投入された数多くの部隊が存在しているのだ。
本家イギリス・スタイルの推理スパイ・アクション「国際諜報局」シリーズで、ロイド眼鏡をかけた主人公ハリー・パーマー役を快演して、すっかり男を上げたマイケル・ケインが主演するこの「大侵略」は、第六イギリス軍を側面から強力に援助して、その勝利に多大な功績をのこした特務工作員の活躍を、史実をなぞりながらスペクタキュラーに描くと同時に、登場人物たちのからみ合いにもウエイトをおいて完成した風格ある戦争巨編である。
製作は「007」シリーズの世界的ヒットで、いまや押しも押されもせぬ大プロデューサーとなったハリー・ザルツマン。主演のケインとは5年間11本の長期本数契約を結んでおり、すでに「国際諜報局」「パーマーの危機脱出」 「10億ドルの頭脳」 「空軍大戦略」などでもコンビを組んでいる。
監督は「スプリングフィールド銃」 「赤い砦」 「蒙古の嵐」 「海賊の王者」ほかで、アクション演出に冴えを見せたハンガリー生まれのアンドレ・ド・トス。撮影は「特攻大作戦」「戦争プロフェッショナル」の名手エドワード・スケーフ、編集は「ナバロンの要塞」「勝利者」のアラン・オズビストン、美術は「素晴らしきヒコーキ野郎」のトム・モラハン、それに特殊効果は「バルジ作戦」のキット・ウエストが、それぞれ担当している。
出演者はケインのほかに「トブルク戦線」のナイジェル・グリーン、 「わが命つきるとも」のナイジェル・ダベンポート、紅一点のビビアン・ピクルズ、パトリック・ジョーダンなどである。 |