[解説]
第二次大戦中、南太平洋を舞台とする米国海軍の潜水艦の活躍と狭い艦内での乗組員の苦闘と、外界の視野から全く途絶させられている一隻の潜水艦に命を託した人間達の心理を描いたものである。
そして、再三、再四にわたる相手国空母「信竜」との対決を描き、艦長を、愛する妻子まで自らの手で殺して了う悲劇の人に浮び上らせている。大戦を描いた数々の戦争映画の中で、空海陸の華やかな戦闘から、潜水艦という地味な存在にスポットを当てた海洋映画であると同時に、戦争の犠牲となった悲劇の軍人をも描いている。
製作は“硫黄島の砂”“縄張り”のエドマンド・グレンジャー、監督は“千の顔を持つ男”のジョセフ・ピブニイ、“八十日間世界一周”のリチャード・セイルの原作から、セイルとウイリアム・ウィスター・ヘインズが脚本を
担当した。撮影は“偽将軍”のジョージ・J・フォルシイである。
主演は“縄張り”“偽将軍”のグレン・フォード、 “悪人の土地”のアーネスト・ボーグナインで、その他“偽将軍”のディーン・ジョーンズに、“宇宙への冒険”のダイアン・ブルースターである。
この映画の98%は潜水艦の中でサン・デュゴ、ロング・ビーチの沖合に、米海軍より貸与きれた二隻の潜水艦と一隻の駆逐艦によってロケきれた。特に艦内の撮影は百二十呎平方の中に、機械、潜望鏡、魚雷などその他の装置をおき殆んど八十呎平方ぐらいの中で、フォード等出演者八十名ほどの演技が行われた。全体を通じて、技術方面を指導したのは、当時大戦を通じて、太平洋潜水艦部隊司令官だったチャールス・L・ロックウッド提督で、この映画に出てくる、スローン大尉を新たに艦長に昇格させようとしたポストにあつた人である。 |