[パンフレット] 353作品

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解説、プロダクションノートはパンフレットの表記そのままで掲載していますので誤字・脱字・旧字・旧仮名づかい等があります。ご了承下さい。

<カ行>

戒厳令
帰らざる勇者
影の私刑
カジュアリティーズ
風とライオン
合衆国最後の日
語らざる男
カミカゼ
眼下の敵
ガンジー
艦隊は踊る
帰郷
危険な道
機動部隊
奇襲戦隊
キプールの記憶
キャッシュ
キャッチ22
橋頭堡を攻撃せよ
逆転電撃作戦
巨大なる戦場
キリング・フィールド
禁じられた遊び(2種類)
空挺部隊
空軍大戦略
空爆大作戦
駆潜艇 K-255
グッドモーニング、ベトナム
暗い日曜日
グリーンベレー
クリムゾン・タイド
グローリー
クロスボー作戦
軍法会議
ケイン号の叛乱
激戦地(1946)
撃滅戦車隊3000粁
血戦奇襲部隊
決戦珊瑚海
原子力潜水艦浮上せず
攻撃(2種類)
極楽ホテル
地上より永遠に
コルチャック先生
コレヒドール戦記
コレリ大尉のマンドリン

 

帰らざる勇者

ケン・ブックスNo.75

1968年11月発行
発行所:ケンリック極東株式会社
A4版20P

[解説]

4人の兵隊を中心に描きながら、戦争という現実を冷静に見つめ、虚偽の栄光とヒロイズムを、極力排除したリアリズムで、戦場における人間の行動を凝視しながら、戦争とは何か、人間とは何かという問題を提起した作品である。
アラン・ホワイトの小説を、チャールス・ウッドが脚色。製作と監督は、特異なストーリーと描写で、異常なほどの迫力を盛った「密室」の名コンビ、ハリー・ファインとピーター・コリンソンが担当している。
「密室」といえば、暴漢の1人として味のある演技を見せたトニー・ベックリーが、この映画でも不敵なイギリス兵を演じて、画面を引きしめている。彼の戦友に扮するのは、最近人気急上昇のデビッド・ヘミングスと、英国の映画、テレビ舞台で活躍しているトム・ベルだが、彼らの捕虜でドイツ兵になる舞台出身のアラン・ドビーも含めて、スター全員がイギリス生まれの若手ばかり。息の合った戦争ドラマとなっている。
コリンソン監督が、“平凡な人間が無益な戦場に狩り出された場合に、何が起るかを、ニュース映画のようにリアルに描き、しかも観客に、自分も戦場にいるような気持になってもらいたかった”と言っているのでも分るように、これは明らかに反戦映画である。
それだけに殺し殺されるシーンも多い。3人のイギリス兵が、出てくるドイツ兵たちを残らず殺してしまうのはまずまずとしても、結局はこの3人さえ、無残に殺されてしまうのである。画面に姿を見せる役者のすべてが死んでしまう映画というのは珍らしい。ともあれ戦争の悲惨やむなしさを、切実に訴えてくる映画である。

[プロダクション・ノート]

☆最近のデビッド・ヘミングスは公私ともに猛烈に忙しい。朝7時に起きて、寝るのは殆んど夜中の2時になるが、タフな彼には、忙しいと、かえって体の調子がいいそうである。
「キャメロット」でハリウッドヘ行ったのを皮切りに、トルコ、ローマなどを回ってきた彼は、この映画の撮影中も殆んど休むことを知らない。少しヒマができると、楽屋の窓から外の立木を的に弓を射たり、ギターやトランプ手品の練習をしている、撮影が終ると彼の副業で、俳優たちにいろいろなサービスをする会社へ出勤、夜おそくまで会議や晩餐会に出席する。最近はロケ地でのランチも満足に食べられなくなった。1時から2時の昼休みを利用して、ラジオのディスク・ジョッキーを始めたからである。彼の楽屋には2台の録音機、マイク、百枚のLPレコードなどが運び込まれ、壁には人気レコード、ベスト50のリストが貼られた。他のロケ隊員たちは、汗だくになってシャベっている彼に同情しながらも、いいランチ音楽が聞けると、よろこんでいる。

☆パット・ムーアはいつもニコニコしていて、虫も殺さないように見えるアイルランド人である。しかしこの映画では特殊効果のディレクターとして、戦闘場面のために、3千発以上の弾丸、50ポンドの火薬、6百ポンドの可燃物、そして25ポンドのダイナマイトを使った。幸い事故は一度もなく、“戦争をたった1人で仕切った男”として、みんなから畏敬されている。

☆1968年度サン・セバスチャン映画祭、作品賞、監督賞を受賞。