[解説]
最近、第二次大戦中のレジスタンス秘話が盛んに映画化されるが、この映画はフレデリック・E・スミスの原作小説に基き、ノルウェイの地下組織のリーダーが自国のベルゲン北部にあるドイツ軍の燃料工場を爆破するために英国空軍に援助を求め、特殊任務をおびた633飛行中隊が全滅に瀕しながら燃料工場の爆破に成功し、連合軍の制空権を確保する壮烈な航空映画である。
製作は「戦場にかける橋」「ナバロンの要塞」の製作スタッフ、セシル・F・フォード、監督はウォルター・E・グローマン、映画はこれで二本目だがTV監督としては一流で、 「アンタッチャブル」「裸の町」「ニューブリード」「ルー卜66」と云う一級品を時には製作も兼ねて作っている。脚色はジェームズ・クラベル(大脱走)とハワード・コッホ(“カサブランカ”でアカデミー賞受賞)の共同で脚色している。
主演のクリフ・ロバートスンは舞台、テレビで活躍しており、映画は「ピクニック」でデビュー以来「裸者と死者」「インターン」「ちびっこ天使」などに出演「魚雷艇109」では若きJ・ケネディに扮した渋い演技者。またジョージ・チャキリスは「ウエスト・サイド物語」以来一躍人気スターとなり「レッツ・ゴー物語」「ダイアモンド・ヘッド」「太陽の帝王」「あしやからの飛行」と矢つぎ早やの出演をしているが、この映画で行動的な地下組織のリーダーに扮し久々に硬派の魅力を出している。紅一点のマリア・パーシイはドイツの新進女優だが「黒い稲妻」以後は「合言葉は勇気」「男性の好きなスポーツ」それにこの作品ともっぱら国際女優として活躍する神秘的な青い眼とすばらしい金髪の美女である。助演のハリー・アンドリュースは英国演劇界でシェークスピア役者として有名。映画は「悪魔の弟子」「バラバ」「北京の55日」に出演し、この映画でも部下を死地に向わせる司令官の苦悩を内面的な演技で現している。
撮影はロンドン郊外のMGMスタジオ、ボビントン空軍基地、スコットランドで行われ、第二次大戦中に活躍し今は骨董的存在となっているモスキート爆撃機が借り出されて多分これが最後であろう勇姿を見せた。戦中パイロットとして実戦に活躍したウォルター・グローマン監督が実戦さながらの迫力ある空中戦を初めてカラーでしかもワイド・スクリーンで再現したのである。 |