[解説]
「底抜け艦隊」は、現在アメリカで最高の人気のある喜劇コンピ、ディーン・マーティン=ジェリー・ルイスの本邦お目見え映画であります。
マーティン=ルイスの名声はいまや世界をおおう暗雲を吹きとばす喜劇チームとして、映画・ラジオ・舞台・テレヴィジョンを通じて他にならぶもののないほど偉大なものとなつていますが、それというのもこのチームが戦後に彗星の如く現れた喜劇コンビであるため、戦前からの他の喜劇コンビの持つていない新鮮さを持つているからでありましよう。
パラマゥントの名ブロデューサー、ハル・B・ウォリス (「ラヴ・レター」「私は殺される」「欲望の砂漠」のほかウォーナー・ブラザース時代にも「カサプランカ」 「愛の勝利」「サラトガ本線」の名作あり)は早くからこのチームに眼をつけて、まず「わが友アーマ」(未輸入)に出演させて大富りをとり、いまでは、パラマウントの絶対はずれることのないドル箱コンビになってしまいました。「底抜け艦隊」はこのチームの第五回目の主演映画で、アメリカ太平洋艦隊の應援を得て製作され、サン・ディエゴの海軍基地や潜水艦を舞台に次々と奇想天外の場面を展開、さらに常夏の島ハワイに舞台をうつして、文字どおりの底抜けぶりを見せたものであります。
監督はこのチームの作品を第二回目から手がけているハル・ウォーカー、 一九三五年からパラマウントで助監督生活を送っていて.「モロッコヘの道」などでは監督のデイヴィッド・バトラー以上の腕を見せてハル・ウォリスに認められたという練達の監督ですから、手腕のほどはまちがいがありません。とくにマーティン=ルイスの映画を演出するのはこれが四本目で、しじゆうシナリオにない芝居をしたり、勝手な台詞を喋ったりするこの二人の呼吸をすっかり心得ているので、最適の組み合わせといっていいでしよう。
原作は舞台で富った喜劇で、それをこのチームのために書きなをしたのですが、快いメロディの唄も数々入っていて.「ボタンとリボン」のジェリィ・リヴィングストンが作曲を櫓富しています。
相手役は「欲望の砂漠」「夫は偽者」のフランス美人コリン・カルヴェとマーティン=ルイスのこの前の作品「私の男の子だ」(未輸入)に出演した新進マリオン・マーシャルがつとめています。そのほかの助演者はロバート・ストラウス、リーフ・エリクスンなど、 ラジオのアナウンサーとして有名なドン・ウィルスンも顔を見せています。たお、べティ・ハットンの特別出演というお楽しみがあることも、お知らせしておきましょう。 |