[パンフレット] 353作品

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解説、プロダクションノートはパンフレットの表記そのままで掲載していますので誤字・脱字・旧字・旧仮名づかい等があります。ご了承下さい。

<カ行>

戒厳令
帰らざる勇者
影の私刑
カジュアリティーズ
風とライオン
合衆国最後の日
語らざる男
カミカゼ
眼下の敵
ガンジー
艦隊は踊る
帰郷
危険な道
機動部隊
奇襲戦隊
キプールの記憶
キャッシュ
キャッチ22
橋頭堡を攻撃せよ
逆転電撃作戦
巨大なる戦場
キリング・フィールド
禁じられた遊び(2種類)
空挺部隊
空軍大戦略
空爆大作戦
駆潜艇 K-255
グッドモーニング、ベトナム
暗い日曜日
グリーンベレー
クリムゾン・タイド
グローリー
クロスボー作戦
軍法会議
ケイン号の叛乱
激戦地(1946)
撃滅戦車隊3000粁
血戦奇襲部隊
決戦珊瑚海
原子力潜水艦浮上せず
攻撃(2種類)
極楽ホテル
地上より永遠に
コルチャック先生
コレヒドール戦記
コレリ大尉のマンドリン

 

原子力潜水艦浮上せず

1978年4月発行
発行所:松竹株式会社事業部
定価:300円
A4版20P

[解説]

“グレイ・レディ・ダウン!!緊急事態発生!!”アメリカ海軍の原子力潜水艦が接触事故を起こし、水深1400フィートの深海に沈没し浮上不能に陥った。浸水、地すべり、酸欠と艦内に閉じ込められた40数名に次々と襲いかかる恐怖!艦内に残された36時間分の酸素は次第に減り始めていく──。彼らを救うために、アメリカ海軍の総力を結集した救助活動が始まった。果たして海底にいる乗組員たちを救うことができるだろうか?
この映画は、生と死の間をさまよう原潜の乗組員たちと、彼らを救おうと命を賭ける勇敢な海の男たちを、息づまるサスペンスの中に描くスペクタクル・アドベンチャー大作である。ノンフィクションのリアル性に加え、アメリカ国防総省の全面協力を得て、今まで外部に公開されたことのない海軍の新型潜水艦の数々や、最新の科学技術を駆使した救助方法が紹介され、作りものではない本物の迫力が観る者を圧倒させずにはおかない。
原作はデビッド・ラバリーの「原潜919浮上せず」で、これをハワード・サックラーら3人のシナリオ・ライターが映画用に脚色し、TV映画「ルーツ第一語」を手掛けたデビッド・グリーンが、ドキュメンタリー・タッチの冴えた演出をみせている。
製作はユニヴァーサル映画提携第一作「ミッドウェイ」を大ヒットさせたウォルター・ミリッシュ。音楽は「がんばれ!ベアーズ」や「ガントレット」のジェリー・フィールディングがそれぞれ担当している。
出演は沈没した原子力潜水艦の沈着冷静な艦長に「ミッドウェイ」「パニック・イン・スタジアム」のチャールトン・ヘストンが演ずる他、「ウディ・ガスリー/わが心のふるさと」のデビッド・キャラディン、「センチュリアン」のステイシー・キーチ、「エクソシスト2」のネッド・ビーティ、「ザ・カー」のロニー・コックスら個性派俳優が、手に汗を握るドラマを展開する。

[プロダクション・ノート]

◎ この映画で初めて一般に紹介される潜水艦専用救助艇DSRV(Deep Submergence Rescue Vehicle)は、全長15メートル、高さ2メートル85。深度1525メートルの海の底まで達することができ、必要とあれば3名ないし4名の乗組員を乗せたまま、40時間、海中にもぐりつづけることが可能である。
潜水艦事故が発生した場合、DSRVとその補助装置は通常、軍用機C141 3機により最寄りの軍港まで空輸され、そこから潜水艦海上救助船(ASR)、又は潜水母艦につみこまれ、事故現場の海域に運ばれる。
DSRVのハッチは、今日、世界各国の海軍が用いているあらゆるタイプの潜水艦のハッチにドッキングできるよう設計されており、このハッチを通じて一度に24名の潜水艦乗組員を救出することができる。ただしこのドッキングは、映画でも描かれているように、事故を起した潜水艦が45度より垂直に近い角度で立っているときにのみ可能で、45度以上かたむいている場合は、救助活動を行うことができない。

◎ 一方、鋼鉄製のカブト虫といった感じの「スナーク」は、全長わずか4・2メートル。直径1メートル半。重量は2・3トン。二人の乗組員によって操作されるが、.パイロットの席に坐れるのは一人だけで、もう一名はその足もとの床に終始腹ばいになっていなくてはならない。酸素の永続時間は72時間。“頭”の部分にある四つの窓のうち一つはテレビ用で、艦内にそなえつけられたテレビカメラがここから外の様子を常時フィルムに収めている。
米国海軍には「スナーク」ほど小型の潜水艦がなく、映画に登場するのは、ロサンゼルスの民間会社が、海底のオイルパイプ点検用に用いているものを撮影用に借用してきたものである。

◎ 浸水した潜水艦内の場面を撮るために、撮影所には直径15メートル、深さ5メートルの大きな水槽がいくつもつくられ、この上に潜水艦内の各コンパートメントのセットが、一つずつ独立して組み立てられた。これらコンパートメントは、水圧ポンプの働きでどのような角度にも傾斜させることができ、場面場面によって適当な角度をつけたうえで、下の水槽の中にセットをおろし、内部を水びたしにするという方法がとられた。天井まで水が届くという場面の時などは、俳優のみならず、スタッフからカメラやライトに至るまで、すべてが水中にもぐらねばならなかったし、セットの傾斜が頻繁に変る時は、セットの中にいる俳優やスタッフが船酔いならぬセット酢いを経験。吐き気止めや鎮静剤がセットに常備された。

◎ 映画の初めから終りまで、殆んどを潜水艦の中に閉じこめられる役とあって、チャールトン・ヘストンは撮影期間中、毎日水責めにあってズブぬれ。「“十戒”でモーゼを演じた時は、杖をふりあげるだけで紅海がまっ二つに分れたのに、今回はキツイよ」と、さすがのタフガイも音をあげていた。

◎ チャールトン・ヘストンが映画の中で涙を見せるというのも、彼の長い経歴の中で極めて珍らしいことである。部下が自からを犠牲にして溺れてゆくのを見て、鬼艦長が男泣きに泣くという感動的な場面だが、カメラが廻りっぱなしのシーンなので、インスタント涙用の目薬をさすというわけにはゆかない。だが、そこはベテランの大スター。本番の声がかかり、クライマックスの瞬間がくると、彼の目からは涙があふれでて、監督以下スタッフが貰い泣きするほどの名場面になった。