[パンフレット] 353作品

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解説、プロダクションノートはパンフレットの表記そのままで掲載していますので誤字・脱字・旧字・旧仮名づかい等があります。ご了承下さい。

<ナ行>

殴り込み海兵隊
殴り込み戦闘機隊
ナチ帝国大戦秘録 勝利と敗北
ナバロンの嵐
ナバロンの要塞
ならず者部隊
にがい勝利
肉弾鬼中隊(1957)
二世部隊
ニュールンベルグの戦犯 13階段への道
ネイビー・シールズ
ネレトバの戦い


 

ネイビー・シールズ

平成2年10月5日発行
発行所:松竹株式会社事業部
定価400円
A4版24P

[解説]

ガッツ。パワー。パッション。そして勝利───。全世界にはびこる悪の組織から、祖国アメリカを守るために命を賭ける、特殊部隊のスーパー・ファイターたち。不僥不屈の力と勇気を備えた特殊部隊。他に比類を見ない特殊技術を持つ、勇敢なレスキューチーム。ザ・ベスト・オブ・ザ・ベスト。それが“NAVYSEAL”だ。
ブレンダ・フェイゲン製作、ルイス・ティーク作品『ネイビー・シールズ』は、世界で最も英雄的な任務を遂行する最も優秀なコマンド・チーム、アメリカのネイビー・シールたちをモデルにした、ノン・ストップ・アクション満載のスーパー・アクション映画である。祖国アメリカのために命を賭けて、いかなる困難、危険にも果敢に挑戦する若きネイビー・シールを「プラトーン」のチャーリー・シーン、「ターミネーター」のマイケル・ビーンが演じている。
ネイビー・シールの活動は軍の最高機密として一般には殆ど知られておらず、今回の作品がその存在と活動内容を公開した初めての映画である。
そもそも、ネイビー・シールの誕生は、1960年代の初め、ケネディ大統領の要請によっている。ケネディ自身が海軍出身であったことにもよるが、海軍から最も優秀な人材を選び出して特殊部隊を組織し、陸・海・空軍のすべてを駆使した広範囲な特殊活動に就かせた。
SEALとは海(SEA)の“SE”、空(AIR)の“A”、陸(LAND)の“L”を取ったもので、ネイビー・シールは陸・海・空軍の持てる力の全てを使って、世界中いかなる所へも、いかなる時も、24時間以内に到達して任務を果たすべく行動できるように訓練されている。
彼らの使う兵器は最先端を行くスーパー・ウェポンで、通信機器も最新である。映画『ネイビー・シールズ』は、7人編成の精鋭ネイビー・シール・チームが、中東で拉致された米海軍のヘリコプター・クルーを救出に向かったところ、テロリストが隠し持っていたアメリカ製のスティンガー・ミサイルを発見したところから始まる。スティンガー・ミサイルとは手で持てるほどコンパクトながら、正確にターゲットに照準できる究極の兵器であり、それが国際テロリストの手に渡ることは、恐るべきことであった。いかなる理由であれそのミサイルをアラブの過激派のリーダー、シャヒードの手に残してきた以上、ネイビー・シールはそれらを奪還して破壊せざるを得なかった。中東間題専門ジャーナリストで、シャヒードのインタビューもしたことのあるレバノン系アメリカ人の美女クレア。クレアを演じているのは、イギリス政界を揺るがした醜聞を映画化した「スキャンダル」に主演したジョアン・ウォーリー・キルマー。この聡明で魅力的な女性ジャーナリストのクレアに魅かれ、シーンとビーンは恋の火花を散らすのだが ……。クレアの助けもあって、ついにミサイルの行方がわかりシールは激戦の地、ベイルートに決死の任務を帯びて向かう。
べ一ルを覆っていたネイビー・シールの実態をこれだけの正確さとリアルさをもって描くことができたのは、脚本とテクニカル・アドバイザーを担当した元ネイビー・シール、チャック・ファーラーによるところが大きいのは勿論である。プロデューサーのフェイゲンは彼を説得して除隊させ、製作にこぎつけたのであった。彼の貴重な体験は映画を作るうえでなにものにも替え難かった。当然のことながら、アメリカ海軍の協力には限界があったし、元ネイビー・シールのファーラー自身、除隊の際にネイビー・シールの活動、実際の任務については生涯口外しない宣誓をさせられていたので、プロデューサー、監督も。ストーリーの設定や描写などでかなり気を使った。

[プロダクション・ノート]

★機密事項の多いネイビー・シールを主人公とした映画を製作するには、多くの問題があった。プロデューサーのフェイゲンは言う。「元・ネイビー・シールのファーラーも、どうしても口を割れない部分があって大変でした。ストーリーを作る時も、実際に起こり得るような状況設定をしたのですが、できればこんな怖ろしいことは起きて欲しくないですね。でも、とてもタイムリーで現実的な問題であることも確かです」。監督のルイス・ティーグはこれに加えて、「大規模な世界大戦というのはもう過去の話です。なぜなら、NATOやワルシャワ条約機構も解体の方向に向かっているし、いわゆる同盟国的なつながりも日々変っているのが今日の世界情勢でしょう。これからは紛争も局地的なものになってきて、SEALのような部隊が暴動をまだつぽみのうちに摘み取っていくような時代に入っているのではないでしょうか」と語っている。
映画の描くネイビー・シールをより現実のネイビー・シールに近いものにするために、ファーラーはシールを演じる俳優たちに、8人の元・ネイビー・シールたちを各々つけた。それは俳優たちを訓練するためと、スタンドを演じるためであった。8人は銃の使い方や、シール独自のテクニックを手取り、足取り教え込んだ。その結果、映画の中のシールたちの動きは、殆ど実在のシールたちのそれに近いものに仕上がっている。
ファーラーは語る。「勘違いしないで欲しいのは、シールたちは決してランボーとは違うということだ。彼らは毎日危険な任務に就いていても、家に帰れば普通の男たちで妻や子供もいるんだから」

★SEALのメンバーになるまでの関門はとにかくすさまじい。カリフォルニア州サンディエゴ近くのコロラド島というところで、基本訓練が行なわれるが、鉄のように固い覚悟ができていなければ、まず一晩で落伍してしまうだろうとファーラーは言う。それは80%の勾配の崖を登るに等しいと例えている。息抜きなど全くなく、走り、潜り、爆弾訓練や偵察訓練などが行なわれるため、けがをした者や精魂尽き果てた者は自発的に去って行くしかないのである。その苦難は肉体的なものだけにとどまらない。医療知識、海図及び地図の作製法、爆発物に関する知識、通信技術、全兵器に関する知識をも勉強しなければならない。

★シールを演じるキャストたちは、北部バージニア州に飛んで特別訓練を2週間愛けた。
映画の中で取り扱う武器を習得した後実地訓練に入った。ファーラーは言う。「戦争を想定してやりました。俳優対元・シールメンバーの闘いです。とにかくすぐに動かなければならない。瞬時に反応しなければ、まず死んでしまう、そんな動きをマスターするのです。チャーリー・シーンもマイケル・ビーンも、そして他のキャストたちも、実に素晴らしかった。我々も驚くほどの出来でした」。チャーリー・シーンは「プラトーン」の時に、フィリピンで同様の実地訓練を受けたが、その時との違いをこう語っている。「『プラトーン』は、過去にあった戦争を再現しているのに比べて、『ネイビー・シールズ』は将来起こり得る戦闘だ。それに今回は市街戦中心で、それも至近距離の戦闘だから、白兵戦で大変だったよ」。また、SEALの存在については、「彼らの責任感の類を見ない強さや秘密を守る意志力というのが、演じてみて本当によくわかった」と語っている。

★訓練が終ると、ヴァージニア州ノーフォークに移って撮影が始まった。ノーフォークは世界で最大規模の海軍基地のあるところである。限界のある協力体勢のもとで、海軍は基地の一部やトレーニング・グラウンドの使用を許可してくれた。それから、キャストとクルーは空路スペインヘと向かった。舞台となる中東と似ている、スペイン南部の地中海沿岸の古い町が選ばれた。乾燥した気候のもと、古い市壁に取り囲まれたカルタギーナの町でロケが行なわれた。ここでは、スペイン海軍が大幅な協力をしてくれて、人材や機器類を始め、潜水艦、軍艦、ヘリコプターなどを提供してくれた。映画で最大のヤマ場となる、ベイルートの市街の舞台にふさわしく、カルタギーナはその入り江が自然の要塞の如くなっており、滅びた町の内側には急な坂があり、道路には玉石が敷かれ、その細い道にムーア式の白壁の家が迫っている。そこを更に撮影用に手を加え、戦争で目茶苦茶に破壊されたベイルートの市街そのままに変身させたのである。カルタギーナの町の人々は底抜けに気がよくて、疲れを知らぬ働き者ばかりで、撮影にもとても協力的だった。クルーがダイナマイトで建物を壊そうが、夜の静けさを破るように一斉射撃を始めようが、まるで気にしていないようだった。また、このは、人類のるつぼのような町で、スペイン人をはじめ、アフリカ人、アラブ人などありとあらゆる人類が住んでおり、映画のエキストラを探すには理想的なところだった。