THE THIN RED LINEには、ヒーローは登場しない。全ての感覚を麻痺させてしまうような戦争の衝撃の
下では、誰一人として、際立つことは無いのだ。ヒーローの代りに、ここには、12人の男達が居る。彼
等は皆、変貌し、苦悩し、そして自分自身の真の姿を見出すことになる。

THE THIN RED LINEは、1942年から43年にかけて行われた、ガダルカナル攻防戦における、米陸軍の
ライフル中隊、「チャーリーC中隊」の 戦いの物語である。

映画の主な舞台は、ガダルカナル島における大規模な攻防戦だ。チャーリーC中隊の任務は、島内「210」
と呼ばれれる丘に設置された日本軍陣地を掃討することだ。物語は、上陸の場面に始まり、その後の数ヶ
月に及ぶ血みどろの苦闘、ジャングルのパトロールと、野営地や病院での休息、そして生き残った者達の
旅立ちに至るまでを、克明に、そしてあくまでもリアルに描き出して行く。

しかし、物語の核心は、日本軍陣地の掃討戦のエピソードよりも、生存という、共通の目的を前にして、
中隊の男達の人生が、どのように変えられて行くかということにある。 THE THIN RED LINEには、数多
くの兵士達が生き生きと描かれているが、主なキャラクターは次の通りだ。ウェルシュ曹長(ショーン・
ペン)。彼は、中隊一の皮肉屋だ。非常に腕利きのキラーでもある。「嫌われ者」のスタロス大尉(イラ
イアス・コテアス)。中隊の道義的良心を象徴する存在だが、最後には解任される。ファイフ伍長(エイ
ドリアン・ブロディ)。中隊の事務担当で最初は卑怯者だが、やがて勇敢で忠実な陸軍軍人に成長する。
ウィット二等兵(ジム・カヴィーゼル)。ケンタッキー出身の理想主義者で、一旦、他の部隊に転属する
が、後に彼の愛するC中隊に復帰する。ベル二等兵(ベン・チャプレン)。故郷に残した妻への愛と、彼
女が他の男のもとへ走るのではないかという恐れとの間で苦悩する男だ。マッツィ二等兵(ラリー・ラモ
ノ)。口の達者なニューヨーカー。ティルズ二等兵(ティム・ブレイク・ネルソン)。 マッツィ二等兵の
友人で、頭の回転が早い男。そしてトール大佐(ニック・ノルテ)。野心満々の指揮官。
210高地を取れという命令を実行するためには、チャーリー中隊の男達を含む無数のアメリカの兵士を死
なせることも辞さない覚悟だ。

(20世紀FOXが発表した紹介文)

 

緑がわめくような熱帯の島に、狩猟採取生活をおくるメラネシア系住民たちに混じって子供たちと遊ぶ白
人の姿があった。アメリカ人逃亡兵ウィット(ジム・カヴィーゼル)。しかし自然のふところに抱かれて
暮らす彼の平和なひとときはあっけなく幕切れ。ウェルシュ軍曹(ショーン・ペン)のはからいで彼は再
びC中隊に戻ることになった。
その間にもアメリカの上陸用舟艇は白波をけたてて続々と島をめざしていた。日本軍の攻撃を警戒して緊
張するなか、無事に上陸を終えた兵士たちは、銃を構え、隊列を組みなおし、内陸部をめざしてどんどん
と行進していく。彼らを待ち受けているのは、降りそそぐ砲弾と弾丸の雨。そして地雷が埋めつくされた
丘陵地帯。しかし、兵士たちは命令に従ってひたすら前進するのみ。C中隊の面々は、死への恐怖を押さ
えつけながらこれから最前線に補給される、そんな新たな兵力の一団だった。
C中隊隊長のスタロス大尉(エリアス・コーティアス)は、いつか自分の家族のように慕いはじめた部下
たちの命を守ることに心をくだく、優しい心の持ち主だった。ところが最前線でいきなり部下たちが日本
軍の仕掛けた地雷に次々とふきとばされ、弾丸に体を貫かれてはじけ飛び、転げまわる姿を目撃しながら、
彼はなすすべもなかった。そして、日本軍の守備隊がたてこもる丘を、出世のために、何としても速やか
に占領したいトール中佐(ニック・ノルティ)の一方的な攻撃命令に反発し、無理な前進を拒絶する決心
をした。敵を目前にした、最前線で、対立するふたりの指揮官。上官であるトールが指揮権を発動して隊
を再編成し、決死の斥候隊を派遣する。
斥候隊のベル上等兵(ベン・チャップリン)は、戦場にあっても最愛の妻のことばかりを夢想し、自分が
不在の間に妻を他の男に取られてしまうのではと気に病む男だった。しかし、彼の決死の働きで、日本兵
のバンカーを突き止め、攻撃部隊を再編して味方は攻勢に転じる。長く激しい地上戦を繰り広げた末に、
銃弾の雨をくぐってついに敵の陣地に乗り込む兵士たち。彼らは嵐のように突撃し、抵抗する日本兵を次
々と撃ち殺し、塹壕に身を隠す日本兵を手榴弾で吹き飛ばし、病気と飢餓で痩せ細った兵士たちを次々と
捕虜にしていく。映画は、激しい戦闘のなかで殺す側と殺される側とをひたすら淡々と描いていく。
銃をつきつけて「お前は死ぬんだ」というアメリカ兵に、「お前も死ぬんだ」と言い返す日本兵。激しい
戦闘の末にこの陣地をひとつ落としても、それはこれから先に待っている長くつらい戦闘の序章にすぎな
いのだった。
かくしてC中隊は作戦に成功した。だがトール中佐は命令にそむいたスタロス大尉を名誉除隊させる。そ
のため3年間も寝食をともにした指揮官を失ったC中隊の指揮系統が乱れる。再び斥候隊を選んだ新隊長の
誤った人選に気づいたウィットは、志願して斥候隊に加わることにするが、日本兵の一団を前にして仲間
のミスで窮地にたたされる。かくして、ウィットは自らを囮にしてC中隊を救おうと敵に身をさらすのだ
った・・・。

(プレスシートより:松竹富士)