SPRの音楽(翻訳:ジェイさん)
以下は、SPRのオリジナル・スコアについての、ダン・ゴールドワッサー(DanGoldwasser )による批評である。彼によると、冒頭の上陸シーンには、音楽は一切使われていない。このことは、確認済みである。もっとも、仮に音楽が使われたとしても、聞こえはしなかっただろうが。
とにかく、最初の20分間は、轟音の連続で、誰もがシェル・ショックに陥ることだけは間違い無い。
1998年7月4日
「弾丸と死」のサウンド
作曲:ジョン・ウィリアムス
指揮:ジョン・ウィリアムス
演奏:ボストン交響楽団
批評:ダン・ゴールドワッサー
SAVING PRIVATE RYANは、第二次大戦で兄弟4人のうち3人が戦死し、ただ一人生き残った、あるアメリカ兵にまつわる物語だ。家族が根絶やしになることを避けるために、陸軍は、一つの分隊を派遣して、この兵士を救出する作戦を決行する。この分隊を指揮するのは、トム・ハンクスが演じる一人の大尉である。スピルバーグがこれまでに作った映画の中でも、最も生々しい暴力描写を含む作品である、この、SAVING PRIVATE RYANは、戦争は、ジョン・ウェインの映画のように、ヒーローが弾丸をよけながら大活躍するようなものではないということを見せようとするものだ。死と破壊は、それが衝撃的なものであれ、英雄的なものであれ、この映画の核心の一つである。
スピルバーグとウィリアムスは、戦闘シーンでは、音楽を使わないということで、最初から合意した。観衆に、可能な限りリアルな戦場体験をさせるためである。音楽抜きで、ただ、男達の叫び声と、戦いの、耳が遠くなるほどの爆音だけがある。
このような作品なので、音楽は、感情的なシーンのためだけに使われている。こうして作曲された、ウィリアムスの、「倒れし者のための讃歌」(Hymn to the Fallen)は、彼が過去数年間に作曲した音楽の中で、最も美しく、忘れ難いほどに悲劇的なものの一つだ。ウィリアムスは、最初は弦楽器の調べから始めて、次にオーケストラを導入して、ゆっくりと、感情を盛り上げてゆき、最後には、合唱が加わって、絶頂に達する。
この音楽には、極めて繊細で神秘的な一つの旋律が含まれていて、個々のシーンに感情を注ぎ込んでいる。しかし、その旋律は、劇場を去るときに口ずさむことのできるようなものではないし、仰々しく演奏されることもない。にも拘わらず、その印象は、長く心に残る。大きな悲しみと希望の印象。映像を観ずに、映画音楽を批評することは難しいものだ。特にこのような音楽の場合はなおさらである。それでも、私はこの音楽を高く評価したい。映像と共に聴くとき、この音楽は、本当に力強く訴えかけるだろう。
SPRのサウンドトラックは、次のように構成されている。
1. Hymm to the Fallen (倒れし者のための讃歌)6:10
2. Revisiting Normandy (再びノルマンディーを訪れて)4:06
3. Omaha Beach(オマハ・ビーチ) 9:15
4. Finding Private Ryan (ライアン一等兵を探して)4:37
(注)これは、「ライアン一等兵の発見」かもしれません。
5. Approaching the Enemy (敵に接近する)4:31
6. Defense Preparations(守りを固める) 5:54
7. Wade's Death(ウェードの死) 4:30
8. High School Teacher(高校教師) 11:03
9. The Last Battle(最後の戦い) 7:57
10. Hymm to the Fallen (reprise)(倒れし者のための讃歌 - 反復)6:10
64 mins. (64分)
なお、Saving Private Ryanのサウンドトラックの録音中、頭上に映し出される映像(映画)を観て、ボストン交響楽団の楽団員の多くが泣き出したことが伝えられています。
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